2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22249058
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓶井 資弘 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40281125)
藤田 克昌 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (80362664)
三好 智満 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70314309)
辻川 元一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70419472)
松下 賢治 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40437405)
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Keywords | 電気刺激 / 神経保護 / 人工視覚 / 網膜機能画像 / ラマン分光 |
Research Abstract |
1. 電気刺激による神経保護の分子機構:不死化培養網膜神経節細胞(RGC5)に対して、グルタミン酸(400mM)を加えて細胞死を誘導し、ラマン分光法を用いてチトクロームCのラマンシフトをもとに画像を経時的に再構築した。グルタミン酸投与30分後にはドット状のチトクロームCのシグナルが融合し始め、120分では核の輪郭が完全に消失した。この結果は、ラマン画像が神経細胞死の細胞内過程を反映していることを示唆する。2.網膜色素変性兎モデルに対する経角膜網膜電位刺激(TES)の神経保護効果:ロドプシン変異Pro347Leuをもつトランスジェニックウサギに対して,1回/週で生後6-12週までTESを行い、刺激眼と僚眼の明順応ERGを比較したところ、刺激眼の方が有意にa波、b波の振幅が大きかった。この結果はTESの錐体視細胞に対する神経保護効果を意味する。3.TESによる網膜刺激部位の、機能画像による評価法の確立:Optical Imaging眼底カメラを用い、TES後の眼底の二次元機能画像を取得した。その結果、眼底からの反射の変化はTES開始の2-3秒後から起こり、約8秒以内に終息した。変化の多くは、網膜血管とその近傍の網膜に生じていた。グレースケール値で20以上のシグナル変化の起こした面積を比較すると、同じ電流量のTESにおいて、10-30Hzの刺激頻度の場合に大きな反応が生じる傾向が見られた。この結果は、TESによる神経保護治療の際の刺激パラメーターの選択の一助となる。4.視神経刺激型人工視覚の開発:視神経刺激型人工視覚の臨床試験について、電極埋植患者に対して、2年以上の経過観察を行い、経時的な電気刺激試験のデータ蓄積を得た。その結果、2年以上経過しても視神経乳頭電気刺激によりフォスフェンの自覚が得られること、また、フォスフェンの位置が電極毎に限局し再現性があることが確認された。この結果は、視神経刺激型人工視覚の長期的な安定性を示唆する。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] A New Electrode Device for Artificial Vision by Direct Optic NerveElectrode (AV-DONE)2010
Author(s)
H.Sakaguchi, K.Nishida, C.Cecilia-Gonzalez, Y.Terasawa, R.Velez-Montoya, T.Fujikado, R.Sanchez-Fontan, M.Ozawa, H.Quiroz-Mercado, M.Kamei.
Organizer
ARVO annual meeting 2010
Place of Presentation
Fort Lauderdale, アメリカ
Year and Date
20100502-20100506
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