2010 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアのホームレス支援が創り出すもうひとつのインナーシティ再生の試み
Project/Area Number |
22251011
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
水内 俊雄 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 教授 (60181880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
全 泓奎 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 准教授 (00434613)
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Keywords | ホームレス / 野宿 / 中間施設 / 社会的排除 / 社会的包摂 / 社会保障 / NPO / 居住支援 |
Research Abstract |
先進都市に内在する社会的条件不利や、剥奪をもたらす負の地域効果により、ホームレスや住宅困窮層のさらなる拡散が社会問題として注目を浴びており、従来型のNGO主導で、ボランティアに依拠するような、一個人やグループだけの対応には限界が見えてきている。こういった問題に共鳴した各国の研究者、行政、そして民間団体等が中心となり、大阪あるいは日本という域を超え、越境的な連携に基づく、ホームレス支援を軸にした国際共助のシステムの構築を目指す調査研究と位置付けている。昨年度は、「東アジア包摂都市に向けたインクルーシブ都市ネット」の形成に向けた準備段階の年であった。 具体的には、都市研究プラザ台北サブセンターの主催による第1回台北ワークショップを昨年度行い、第2回ワークショップはソウルサブセンターがホストとなり、今後開催されることが合意されている。これまで東アジア先進都市に設立された各々のプラザ海外サブセンターをベースとするこれらの活動を通し、東アジア先進都市で直面している社会的条件不利や、バルナビリティの深化に対抗できる、新たな共助システムとしての包摂都市のあり方を模索していく。台北ワークショップの結果は、日中韓の3ヶ国語でレポートシリーズとして刊行し、ネクストステップへの準備がある程度できたと評価している。 一昨年度に地域NPOとはじめた居住サポート研究会による調査を継続させた簡易宿所調査、大阪市ホームレス自立支援課の協力に基づく自立支援センター入退所調査や、大阪市保護課とのあいりん地域の現状と今後に関する調査、大阪府総合福祉協会と連携した刑余者支援調査、NPO全国ホームレス支援ネットワークとともにおこなった厚労省委託調査である「広義のホームレスの可視化と支援策に関する調査」、「福祉事務所調査」、「無料低額宿泊所調査」と、実に多くの関連調査が、本研究プログラムを支えてきた。一連の都市研究プラザが本格的にかかわった調査の経験と、研究の蓄積が原動力となったことは言うまでもない。
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Research Products
(24 results)