2010 Fiscal Year Annual Research Report
超微細加工技術にも適応する抽象LSIモデルの構築と高位・物理統合化LSI合成技術
Project/Area Number |
22300019
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
戸川 望 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30298161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 晋二 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20183303)
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Keywords | 高位合成 / 物理合成 / 微細加工技術 / LSI抽象モデル / 統合化合成技術 |
Research Abstract |
本研究ではシステムLSI(システムをLSI-大規模集積回路-として集積したもの)をシステム動作レベルから回路レベルに自動合成するにあたり,最小加工寸法が32nm,22nmまたは16nmのプロセス技術にも適応すべく,レジスタ-制御回路-機能モジュール間に『弱結合』と『強結合』なる概念を提案し,高位レベルで配線遅延制御を可能とするシステムLSI抽象モデルを構築すると同時に,実設計を通して妥当性を検証する.加えて,構築したシステムLSI抽象モデルをベースとした統合化LSI自動合成フローを確立し計算機上に実装することを目的とする. 平成22年度には研究計画全体の基礎となる研究項目(I)システムLSI抽象モデルの構築,(II)システムLSI抽象モデルの検証,(III)統合化LSI自動合成フローの構築・検証を実施した. (I)システムLSI抽象モデルの構築:本研究で提案するシステムLSI抽象モデルを採り入れ,実際のアプリケーションLSIを設計した.設計の結果より,必要なレジスタ・制御回路面積を評価した. (II)システムLSI抽象モデルの検証:(I)によって設計されたアプリケーションLSIの動作を「形式検証」した. (III)統合化LSI自動合成フローの構築・検証:(I)および(II)により,提案するシステムLSI抽象モデルの妥当性が検証された後,これをベースに統合化LSI自動合成フローを構築・検証した. (III)の結果,現在,従来の高位合成技術に比較して10%~15%程度のエネルギー消費を削減した上,いくつかのアプリケーションLSIを自動合成することに成功している. 今後,(III)の考えを発展させ,電源最適化,クロック最適化などを通して,エネルギー消費を削減すると共に,演算の多重実行などによるシステム信頼性の向上を目指す.
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Research Products
(4 results)