2011 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドRFIDテキスタイルを用いた広域空間の位置情報検出手法についての研究
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22300021
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
上岡 玲子 独立行政法人産業技術総合研究所, サービス工学研究センター, 産総研特別研究員 (30401318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 通孝 東京大学, 工学部・情報理工学系研究科, 教授 (40156716)
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Keywords | RFIDテキスタイル / 位置検出システム / エレクトロニクステキスタイル / ハイブリッドRFID / UHF帯RFIDタグ |
Research Abstract |
本研究の目的は複数の周波数帯のRFIDタグを糸にして布に織り込んだハイブリッドRFIDテキスタイルを開発し,広域空間内において人および移動体の位置検出及びナビゲーションシステムを効率的に実現するための方法論を明らかにすることである.今年度は昨年度試作したUHF帯域の電波タグを,糸状に自動加工し,織機で織り込む技術を開発し,大量のUHF帯のRFIDテキスタイルの製造を実現化した.これにより,位置検出のシステムとして利用するための広範囲のテキスタイルの利用が可能となった.また,試作したUHF帯のRFIDテキスタイルに織り込まれたタグを腰につけたリーダーで検出するためのリーダー側の電波強度等のパラメータをプログラムで制御することで最適な値を発見し,人の移動の検出がある程度可能であることを確認した.さらに,位置検出ナビゲーションシステムの効率的利用のために不可欠な,自動的に位置情報とタグのIDを関連づけるためのマッピング装置の開発を今年度は行った.離散的に分布されるUHFタグの特性を活かし,マッピングテーブルの自動生成手法を検討し,可動式の装置を開発した.具体的な概要は,可動式装置に実装したロータリーエンコーダの回転数から位置情報を算出し,IDと位置情報を関連づけるハードウェアおよびソフトウェアの開発を行った.また,開発したシステムを応用し,のれんと浴衣で位置検出を行うという日常空間に違和感のない位置検出システムのアプリケーションを試作し,検出試験を行うことで,テキスタイルを利用した位置検出システムへの社会のニーズが高いことを確認することができた.具体的なアプリケーションを試作し,試験運用することで,システムの応用可能性が広がり,その成果を特許として申請した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マッピング装置の自動生成手法の研究を今年度は主に着手した.UHF帯のリーダーボードの開発に関しては,当初は,特注のリーダーアンテナを作成する計画をしたが,コストや時間の制限もあるため,既存の製品を応用し,ソフトウェアの変更で要求するシステムの実現可能性を検討し,試験的には運用可能であることを確認できたため,計画通りに研究を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
開発したシステムを用いてハイブリッドRFIDテキスタイルの実験環境を作り,位置検出試験を行う.また,マップ情報の分散管理の方法論を検討する.
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Research Products
(5 results)