Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田頭 茂明 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特任准教授 (70332806)
中西 恒夫 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (70311785)
久住 憲嗣 九州大学, システムLSI研究センター, 准教授 (10380685)
荒川 豊 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教 (30424203)
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Research Abstract |
本研究課題では,目の前の人との通信,拡張現実(AR:Augmented Reality)技術を通して誘発される通信,すれ違い通信など,現実環境を拠り所にした通信にいち早く着目し,これらの通信を効果的に支援する新たなネットワーク基盤技術の実現を目指す.具体的には,本研究課題では,(1)無線ネットワークの構築技術,(2)通信対象の特定技術,(3)周辺情報の分散検索技術,を研究の柱として掲げ,各技術に関する課題とその解決策を探求する.本年度は,直感性に関連する情報を現実環境から獲得する技術,および獲得した情報を通信対象の特定技術や暗号通信に応用する以下の技術を開発した.直感性に関連する情報を獲得する技術として,ユーザの位置情報を高精度に推定する技術を研究開発した.具体的には,ユーザ端末の測位機能を移動通信インフラに統合し,高速無線通信機能と高精度測位機能とを同時に実現する次世代のネットワークインフラ技術を確立した。提案技術は,移動通信インフラとして,基地局を無線で中継接続する無線メッシュネットワークを採用しており,高速無線アクセスと高精度測位とを同時に実現するユビキタス空間を,屋内外間わず低コストで構築することを可能にする.また,現実環境の情報から端末間で同一の情報を生成する技術を開発した.具体的には,近距離に存在する端末間でしか共有できない現実環境の情報を用いて,同一の情報を各端末で個別に生成する.生成した情報を暗号鍵として利用することや,通信対象の特定に応用することを検討した.これらの技術のプロトタイプシステムを構築し,提案手法の有効性を確認した.
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