2012 Fiscal Year Annual Research Report
現実環境を融合するユビキタスネットワーク技術に関する研究
Project/Area Number |
22300025
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福田 晃 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 教授 (80165282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田頭 茂明 関西大学, 総合情報学部, 准教授 (70332806)
荒川 豊 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 助教 (30424203)
中西 恒夫 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 准教授 (70311785)
久住 憲嗣 九州大学, システムLSI研究センター, 准教授 (10380685)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ユビキタスコンピューティング / 実時間指向コンピューティング / 情報システム |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,目の前の人との通信,拡張現実技術を通して誘発される通信,すれ違い通信など,現実環境を拠り所にした通信にいち早く着目し,これらの通信を効果的に支援する新たなネットワーク基盤技術を確立することである.平成24年度は,昨年度構築したテストベッドの改善及び若干の評価を行った.具体的には,下記のとおりである.(1)無線LANを用いた屋内位置推定手法の1つであるシーン解析法において,事前の学習データ取得のコストを削減手法がいくつか知られているが,既存手法の多くは理想的な空間を扱ったものであり,現実空間への適用には問題があった.そこで,本研究では,壁などを考慮したリアルな環境に適用できる学習データ取得コストの削減手法を提案し,実環境で評価し,有効であることを示した.また,他の位置測位推定手法として,従来人手で行っていたキャリブレーションを,複数の基地局(アクセスポイント:AP)が協調することにより,自動的に行う手法を提案し,実環境で評価し,提案手法の有効性を示した.(2)無線ネットワークにおいては,モバイル端末の位置測位にかかるコストとスループットはトレードオフの関係にある.そこで,位置測位コストの削減とスループットの向上の2つの問題を取り扱ったAPのチャネル割り当て手法を提案し,提案手法をシミュレーションにより評価し,本手法の有効性を示した.(3)適応的な無線ネットワーク切り替え方式を提案,実装した.実現場で評価することにより,提案手法の有効性を示した.(4)さらに,昨年度九州大学伊都キャンパス内に構築したテストベッドに改善を加えた.現在,日常の研究活動を対象として,動線解析などいくつかの実験を行い,若干の評価を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現実環境を融合するユビキタスネットワーク技術に必要なシステムの全体設計,および要素技術を研究開発し,それらの要素技術を統合させたテストベッド環境も構築し,いくつかの評価も行っており,おおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
H25年度は最終年度であり,本研究をまとめる.具体的には,テストベッド環境のさらなる改善とアプリケーションのさらなる開発/拡大を行うとともに,総合評価を行い,申請課題のまとめを行う.
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Research Products
(19 results)