2010 Fiscal Year Annual Research Report
光ネットワーク制御を用いた進化型高速情報転送基盤の研究
Project/Area Number |
22300027
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
戸出 英樹 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (20243181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 陽祐 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (90548497)
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Keywords | 光ネットワーク / コンテンツ配信 / 進化計算 / オーバーレイルーチング / アメーバノード |
Research Abstract |
平成22年度は、光通信網ベースの実用ネットワークアプリケーション基盤の構築という大目標に対し、基本方式の確立を目指して取り組んだ。P2P/CDNコンテンツ配信機能と光WDNネットワーク制御との効率的な連携機構に関しては、汎用性の高いBit TorrentをベースのP2Pとし、ピースのアップロード、ダウンロードに伴うChoke/Unchoke戦略を詳細に規定し、各ピアノードの受信状況に応じた効率的な配信制御を確立した。特に、Seederノードに近い特性を持つピアを初期の段階で積極的に生成するためのアルゴリズムや、各メンバーピアのコンテンツ取得状況に応じて光WDMパスを効果的に設定し、全体のコンテンツ取得時間を低減させる戦略を新たに導入し、光波長WDMパスをピア相互間、CDNオリジン・ピア間に設定するための設定タイミング、設定相手の選択法、パス設定形態、選択数の調整法の各項目を具体的に設計した。また、基本性能評価を通じて、光ネットワークに応じたパラメータのチューンアップも行い、従来のBit Torrentよりも1/10以下の時間で転送可能であることを確認した。一方、波長パス設定に基づくアメーバノードを相互結合した超密結合型光/IPネットワーク基盤の構成技術に関しては、光WDMネットワークとIP処理などネットワーク層以上のより高密度な連携により、ネットワークのトポロジ形態自体を自在に変更する新世代ネットワーク基盤の基本設計を行った。具体的には、アメーバノードを構成するハブノードの決定規律、アメーバノードの触手ノード数の決定法、アメーバ触手ノードの接続先決定規律の各項目を確定するアルゴリズムを提案した。決定に当たり、「目的関数」を平均的なノード間距離としてアルゴリズムの基本性能を確認した。基本性能評価の結果、論理ホップ数の削減効果を確認した。
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