2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300037
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藤代 一成 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00181347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 毅 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (70275402)
高橋 成雄 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (40292619)
早瀬 敏幸 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30135313)
竹島 由里子 東北大学, 流体科学研究所, 講師 (20313398)
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Keywords | 可視化 / 出自管理 / オントロジー / 微分位相解析 / 流体工学 |
Research Abstract |
本年度は初年度の成果を受け継ぎ,下記の3つの観点からVIDELICETシステムの機能を拡充した.事例評価には一貫して,ハイブリッド風洞システムから得られた角柱後流の2次元流動場データを利用した. 1)可視化オントロジーの拡張 先行研究で開発したGADGET/IVに採用された情報可視化分類であるB.ShneidermanのTTT(data Type-Task Taxonomy)を,昨年度開発した,Hesselink,Post,van Wijkの可視化マッピング分類とWehrendマトリクスから構成される流動可視化オントロジーに組み合わせ,より包括的な視覚分析オントロジーを構築した.これにより,旧来の流動可視化と情報可視化を連動させることができ,意志決定に直接的に役立つ可視化応用設計支援環境の理論的基盤が完成した. 2)出自管理における詳細度制御機能の実現 既設のプロジェクトマネージャ/ビューワにおけるバージョニング機能に,バージョンツリーの詳細度制御を導入した.その実現のために,可視化目的,技法選択,可視化パラメータ調整,研究メモ追加等の多くの設計ファクタを考慮に入れたバージョンの大局的・局所的価値評価関数を設計し,その閾値処理により適切な粒度のバージョンツリーの縮合表示を可能にした. 3)可視化パラメータ推奨機能の詳細設計 既開発の微分位相解析機能がもたらす視覚効果の同定法を確立し,実際の設計支援メニューへの組込み法についても検討を加えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
成果3)の微分位相解析機能に関しては,適用するデータによってはノイズ成分が不必要な臨界点を数多く検出してしまい,その適応的な削除にはオフラインによる作業が必要になる.その場合には,データフローパラダイムの枠組みに乗りにくくなってしまう.この点をどう解決していくかが今後の進展にとって大きな課題となっている.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度には,複数の先進的流動解析事例を用いて,完成したシステムのスケーラビリティ評価を実施したい.また,視覚分析学分野の有力な国際会議に成果を投稿するとともに,共立出版から「可視化」の教科書出版を依頼されているので,そこにわかりやすい形式で成果を掲載し,普及啓蒙に役立てていきたいと考えている.
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Research Products
(11 results)