2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒューマンエージェントインタラクションによる環境知能の実現
Project/Area Number |
22300047
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野 哲雄 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (40343389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 誠二 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 教授 (50220380)
今井 倫太 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (60348828)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ヒューマンエージェントインタラクション / 知的エージェント / 環境知能 / 生物感 / マイグレーション |
Research Abstract |
平成24年度は、前年度構築した環境知能システムのソフトウェアおよびハードウェアをさらに発展させ、本研究の最終的な目的である、ユーザに対して文脈に応じた適切な情報的支援を行えるシステムに近づけるために継続して研究を行い、またそのシステムの評価を行った。具体的に本年度行ったことは、1.エージェントがマイグレーションするメディアの多様化、2.コミュニケーション空間をエージェント化することによる人-人工物のインタラクションの円滑化、3.擬人化のメカニズムを用いた人-人工物のインタラクションの円滑化、4.実生活場面における生体情報を用いたユーザの意図推定システムの構築であり、1~4のそれぞれについてシステム構築とその評価実験を行っている。 具体的には、1では、状況に応じて外観を変化させるMixed Reality Robotの提案と実装を行っており、その研究成果は情報処理学会全国大会にて発表している。2では、コミュニケーション空間をエージェント化することにより、それを利用したロボットが文脈適応的に動作することができることを示しており、その研究成果は国際会議(HRI2013)およびロボット学会学術講演会にて発表した。さらに、3では、2軸ロボットによる擬人化の手法について議論しており、その研究成果はジャーナル論文誌(ヒューマンインタフェース学会論文誌)に掲載され、4では、生体情報(SCR)をインタラクティブシステムに応用しており、その研究成果はインタラクション2013や国際会議(IUI 2013)において発表を行った。さらに、本研究の成果のまとめとして、人工知能学会誌に解説・総説論文を発表した。 上記の研究成果から、平成24年度の当初の目的は達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題には平成22年度から取り組んできたが、これまでの3年間において計画された当初の研究目的はほぼ達成することができた。その理由としては、本研究が目的としてきた、ユーザに対して文脈に応じた適切な情報的支援を行えるシステムが完成に近づきつつあること、研究成果がすでに学術論文誌(ヒューマンインタフェース学会論文誌、人工知能学会誌)に掲載されていること、および、採択率の低い国際会議(HRI、IUIなど)にも採択されていることなどによる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、本研究課題の最終年度になるため、これまでの構築してきたシステムをさらに発展させ、実用化可能なレベルに高めること、および、構築したシステムの評価実験を行い、研究成果を公表し、他の研究者との議論をとおして、最終的な報告書にまとめたいと考えている。
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