2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22300049
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 剛志 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (90242289)
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Keywords | Webマイニング / ネットワーク / モジュラリティ / コミュニティ |
Research Abstract |
平成23年度の主たる成果は以下の通りである。 (1) 一般のk部ネットワークからのコミュニティ抽出のための評価関数として、コミュニティのメンバシップを表す情報量に基づいた関数を定義した。さらにその関数を最適化する手法も実装し、人工ネットワーク及び実ネットワークにおいて実験を行い、その有効性を確認した。この成果は論文誌Journal of Computer Science and Technologyに掲載され、さらに国際会議ACM conference on hypertext and hypermedia (HT'11)にて発表した。 (2) リンク予測の精度向上のための研究を行った。この分野は従来から多くの研究がなされているが、この研究では比較的単純な3つのリンク予測手法を線形結合し、その際のパラメータを適切に学習することによって、現在比較的高精度とされているHRGを上回るリンク予測手法を実現している。実験には社会ネットワーク、交通ネットワーク、生体ネットワークなどの多様な実ネットワークを用いて精度の向上を確認した。この研究成果は人工知能学会論文誌に掲載されている。 (3)辺に正負の符号がついたsignedネットワークからのコミュニティ抽出の研究を進めた。ネットワークの分割の質を評価する評価関数としてモジュラリティが良く知られているが、本研究ではそれをsignedネットワークに拡張した。従来研究において提案されているsignedネットワーク用のモジュラリティは、正の辺に対するモジュラリティと、負の辺に対するモジュラリティを、正負の辺の割合を掛けて線形結合したものであるが、本研究ではその割合を可変なものとすることによって、正の辺に重きを置いたコミュニティ抽出や、負の辺に重きを置いたコミュニティ抽出が可能になるようにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
異種頂点ネットワークとして、一般のk部ネットワークのコミュニティ抽出手法を実現できたから。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はk部ネットワークだけでなく、頂点や辺に属性や符号のついた、より一般的なネットワークについてのコミュニティ抽出・ランキング・リンク予測の手法について研究し実験を行っていく。
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