2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22300052
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松原 繁夫 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (80396118)
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Keywords | マルチエージェント / メカニズムデザイン / 集合知 / コミュニティ |
Research Abstract |
(1)逐次参加型m票先取投票方式の開発 投票はクラウドソーシングにおける意見集約法の一つとして重要である.意思決定の質の向上と意思決定にかかる費用の削減のバランスをうまく取ることで,社会的余剰を改善する投票方式が望まれている.H22年度に,m票先取方式が,全員強制参加投票方式,ランダム意思決定方式と比べて,社会的余剰を改善する点で有効であることを示した.しかし,最適なmの設定方法については明らかになっておらず,実際に適用する上で課題があった.H23年度は,この課題に対し,動的計画法を用いて各投票者の最適行動を計算し,mの値を変化させて社会的余剰を計算することで,最適なmの値を算出する方法を考案した.この結果をマルチエージェントに関する国際会議PRIMA2011で発表した. (2)サービス合成における報酬配分方法の開発 クラウドソーシングにおいて,全体で得られた報酬を個々にどう配分するかは重要な課題である.本研究では,個々の請負者の活動がサービスにラッピングされているとの立場を取る.その上で,報酬配分法には,(a)個々のサービスが過小供給とならないこと,また,(b)サービス検索効率の点で,個々のサービスが無駄に細分化されて提供されることがないことが要求される.しかし,ネットワーク上で提供されるサービスに関しては,価格を含め,その利用条件設定に関する柔軟性から,均等配分やShapley値に基づく方法など,従来の報酬配分方法では要求を満たせないことを指摘し,解決の方針を示した.この結果をサービス指向コンピューティングに関する国際会議ICSOC2011で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,(a)タスクの協調的割当ての実現,(b)報酬配分における透明性の確保,(c)解の妥当性維持を課題として挙げた.H23年度までの成果は,課題(b),課題(c)の解決に関するものであり,国際会議水準の成果を得ており,おおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度では,項11で挙げた課題(a)に取り組む.具体的には,Amazon Mechanical Turk上で実験を行い,クラウドソーシングの品質向上を実現する金銭的インセンティブ設計方法を開発する.特に遂行上の問題点はないと考える.
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Research Products
(6 results)