2012 Fiscal Year Annual Research Report
学際的アプローチに基づく参照機能オントロジーの構築と知識相互運用ツールの開発
Project/Area Number |
22300053
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
来村 徳信 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (20252710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 理一郎 北陸先端科学技術大学院大学, サービスサイエンス研究センター, 教授 (20116106)
古崎 晃司 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (00362624)
笹嶋 宗彦 大阪大学, 産業科学研究所, 特任助教(常勤) (80402999)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | オントロジー / 機能概念 |
Research Abstract |
昨年度までの人工物機能の分類とその本質性に関する考察を踏まえて,本年度からは,考察対象を生体器官(自然物)に広げ,人工物の機能と生体器官の機能の共通性と違いについて考察を行った. (1)これまでの考察によって機能は振る舞いがコンテキストに依存して担うロールと捉えられることが明らかになった.本年度では,そのコンテキストの成り立ちについて深く考察を行い,コンテキストがなにに依存してどのように決定されるのかといったことについて考察を行った.特に,使用者や設計者といったエージェントの意図やそれによって決定されるゴールと,機能との関係性を明らかにした. (2)前項のコンテキストに関する考察結果に基づき,人工物機能と生体機能の違いと共通性を考察した.大きな違いとして,生物機能には,人工物機能には存在する上述のようなエージェントの「意図」が存在せず,ゴールは外部から意図的に与えられるものではないということを明らかにした.一方で,共通性として,システムが全体としてうまく動作することに貢献するという役割を果たしていることを同定し,システミック機能と呼ぶこととした.直感的には,その下位概念として人工物機能と生体機能や各種の機能概念を位置づけることができる感触を得た. (3)機能には本質的なものと偶発的なものがあり,前者が機能物の規範を与え,達成できない場合には機能不全(故障)と呼ばれるが,前項までの考察結果を踏まえて,人工物と生体の機能不全について考察を行った. (4)機能をロールと捉えたときの一般的なロール理論やサービスにおけるその特殊性について,第1項のコンテキストに関する分類に基づいて考察を行った. 以上の研究成果に基づいて,共通するコアな機能概念を定義できる可能性が明らかになったため,最終年度前年度の応募を行い採択されたため,新規な基盤研究(B)としてさらに発展的研究を進めることになった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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