2012 Fiscal Year Annual Research Report
超多数マルチエージェントシステムの能力を引出す交渉プロトコル・戦略の研究
Project/Area Number |
22300056
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅原 俊治 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70396133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 聡 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (30397658)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マルチエージェントシステム / 交渉プロトコル / 負荷分散 / 調整メカニズム / 大規模分散システム / 自律エージェント / 契約ネットプロトコル / 学習 |
Research Abstract |
本年度(3年目)は、本研究で提案してきたphantom task(タスクの実態が無いもので、それをあると仮定してエージェントにメッセージを送り入札を受け、そこから情報を得るが、どのエージェントも落札しない)を活用した周囲の状況の推定法を柔軟化し、これまで特定のサイズ(仕事量)を仮定していたタスクだけでなく、広く使えるように拡張した。また、この提案手法を、作成したシミュレーションを活用して評価を行い、既存により(状況によるが、平均して)15%程度の性能向上が得られることを確認した。また、組織構造として階層構造を導入し、これに学習と再編を行わせる手法を、昨年度の結果に加え、評価を行った。これとは逆に、昨年度提案した「エージェントに割り当てられたタスクに対する報酬を学習させ、チーム編成に対する役割を自律的に選択させる手法」という役割学習について、エージェントの能力(リソース)を既知とせず、学習を並行指せる手法として拡張した。 本期で特に重要な知見は、最後の役割学習をより詳しく分析し、この学習過程を通じて自律的な組織化(グループ化)が発生していることを確認したことである。これは、特に構造を持たない一様なエージェント間のつながりに経験を通して重み(繋がりの強さ)を学習させることで、システム全体の効率化を実現できることが分かった。これは、特に大規模なマルチエージェントシステムにおいて発生する過学習の弊害や収集化(昨年度報告)を防ぐだけで無く、メッセージや判断処理に必要な時間を格段に減らしながらも、かなりの効率を得られる可能性があり、重要な示唆となった。今後は、この知見をもとに、大規模システムにおける制御に関する基本機能を解明する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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