2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300058
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 淳 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20303688)
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Keywords | 画像認識 / 高度道路交通システム / 知能ロボティックス |
Research Abstract |
平成22年度に異種センサ間の関係を記述する複合多視点幾何拘束の導出に成功したため、平成23年度はこの新たな多視点幾何拘束について詳しく解析を行い、その諸性質の解明を行った。複合多視点幾何拘束においては、その中心に存在する多焦点テンソルが異なるセンサ間の幾何学的な情報を持っていると考えられる。そこで、いかなる種類のセンサをいかなる個数組み合わせた場合においても、この多焦点テンソルが持つ自由度を解析的に求められる方法を導出した。さらに解析を進めた結果、どのような種類のセンサをどのように組み合わせた場合においても、多焦点テンソルを計算するために必要な最小対応点数を理論的に導出することが可能となった。この必要最小対応点数は非線形解法の場合と線形解法の場合とで異なるが、どちらの場合においても必要最小対応点数を明らかにすることができ、線形解法においても非線形解法においても、テンソル計算アルゴリズムが-元的に導出可能となった。レンジセンサとカメラなどいくつかの異種センサの組み合わせにおいて、導出した方法を試験し、その有効性を確認することができた。 また、平成23年度は上記の複合多視点幾何を応用した車両間異種センサ情報協調技術の開発を行った。一方の車両のレーザレーダが照射したレーザ光をもう一方の車両がカメラで観測した場合において、これらのレーザレーダとカメラ間の相対的な位置情報を含む多焦点テンソルを計算する方法を開発した。さらに、求めた多焦点テンソルにより、一方の車両のセンサ位置をもう一方の車両のセンサ情報上に変換して提示することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
あらゆる種類のセンサを組み合わせた場合に成り立つ複合多視点幾何に関してその諸性質を明らかにすることができ、この結果、多焦点テンソルを計算するアルゴリズムを一元的に導出することが可能となったこと、またこれを応用することでレーザレーダとカメラ間において多焦点テンソルを計算し、一方のセンサ位置をもう一方のセンサ情報上に提示することが可能となったことから、本研究は計画通り順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展していることから、平成24年度以降も当初の研究計画に従って研究を遂行する。24年度は、自由度の大きい複合多視点幾何の多焦点テンソルをいかに安定に計算するかという点に注力し、安定なテンソル計算法の開発を行う。また、23年度に引き続き車両間での異種センサ情報協調技術の開発に取り組む。特に、求めた多焦点テンソルから車両間の相対位置、姿勢、運動などを求める方法を開発すると共に、その計測精度を実データにより評価する。
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Research Products
(10 results)