2010 Fiscal Year Annual Research Report
非周期歩容および物体操作を同時に実現する、多点接触を伴う全身運動の計画
Project/Area Number |
22300071
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
KHEDDAR Abder 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 研究員 (90572082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 英一 独立行政法人産業総合研究所, 知能システム研究部門, 連携研究体長 (30358329)
原田 研介 独立行政法人産業総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (50294533)
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Keywords | 知能ロボティックス / アニメーション / ディジタルヒューマン / モーションプランニング / 接触動作計画 |
Research Abstract |
平成22年度は、代表者らがこれまでに構築してきた接触動作計画器を拡張して、仮想世界でのテシタルアバターや実世界でのロボットなどの動作主体による、接触を含む操作と非周期的な運動とを組み合わせた複雑な全身動作を実現するため、(1)接触動作計画の機能の高度化に加え、可能であれば(2)多点接触の操作と非周期的動作の統合、(3)ダイナミックな動作の生成を同時並行的に進めることを目標とした。そのうち、主に課題(1)について大きな進展が得られた。まず、環境に存在する多関節ロボット、固定・可動物体など全てを共通の構造で表現し、それらの接触状態とその遷移を数学的に表現することで、多点接触の操作と非周期的動作を、接触状態の遷移として一般的にモデル化する手法を導出した。さらに、これまでの計画手法では、体を支えるために手や足を環境に着くといった一方向の接触のみをモデル化していたが、これに加えて、物体の把持の際に生ずる双方向的な接触も含む形での拡張を行った。この結果を用いて、複数の接触点の制約を満足する動作主体の全身姿勢を最適化手法を適用して導出する逆運動学を構築し、計画手法の基礎を確立した。さらに、次年度以降での研究展開の準備として、課題(2)では、(1)の接触遷移動作の一般的なモデル化を利用して、動作主体による移動動作と物体操作を同時に表現するための基礎となる数学的表現手法を構成した。平成22年度に予想を超えて(1),(2)に関して成果が得られたので、課題(3)に関して、全身動作軌道のスプライン曲線表現とこれを用いた連続的な制約を含む軌道最適化問題の定式化に関する基礎的な解析を行って、動的動作の生成手法構築への道筋をつけることができた。関連論文が、ヒューマノイド関連では最大の国際学会Humanoids 2010で学会最優秀論文候補となった。
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Research Products
(3 results)