2011 Fiscal Year Annual Research Report
非周期歩容および物体操作を同時に実現する、多点接触を伴う全身運動の計画
Project/Area Number |
22300071
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
KHEDDAR Abderrahmane 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 研究員 (90572082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 英一 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 連携研究体長 (30358329)
原田 研介 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (50294533)
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Keywords | 知能ロボティックス / アニメーション / ディジタルヒューマン / モーションプランニング / 接触動作計画 |
Research Abstract |
平成23年度は、接触状態を遷移させながら移動する仮想世界でのデジタルアクターや実世界でのヒューマノイドなどの動作主体に対して適用可能な、(1)多数の点で接触を伴う動作計画の高度化、(2)物体操作と移動を統合した接触動作計画、(3)動的動作生成に関する研究を並列に進め、以下の成果を得た。特に、課題(3)については計画手法の理論的展開である(1)とそれに依存する(2)とは独立的な課題として基礎的理論構築を進め、研究を進展させた。 (1)接触動作計画の高度化 この課題については、これまでに構築した多点接触を含む動作計画手法の接触検出機能と全身姿勢計算機能を高性能化し、変形物体の接触モデル化手法を導入することで、変形物体を含む環境での接触動作計画を可能とした。さらに、より物理的に正確な接触モデルを導入することにより、より現実の物理現象に近い接触動作を導出できるようにした。 (2)物体操作と移動を統合した接触動作計画 (1)で開発した接触動作計画を、さまざまな動作主体に対し、同時に物体操作と移動を行う動作の計画に拡張した。この拡張により、開発した計画器に、物体と動作主体に初期・終了状態を与えるだけでこれらの接触状態遷移の計画を行うことができた。具体的には、環境と動作主体を統一的に記述する手法の導入により、複数の動作主体が、環境との接触により必要に応じて体を支えながら物体を目的の位置まで移動させる全身動作の計画を行うことができた。 (3)ダイナミック動作の生成 計画された接触状態遷移を、動作主体の動的な動作で補間することを目的とするこの課題は、(1)、(2)の課題とは独立に進め、最終的に統合を目指すもう一つの重要課題として位置付け、以下の基本的解析を行った。まず、無限の次元を持つ多点接触のダイナミック動作軌道生成の無限最適化問題を、スプライン曲線などを用いて有限のパラメータにより軌道を記述することで、半無限最適化問題に帰着させ、物体間の干渉制約と接触計算を統合した。さらに、環境との接触状況のセンサ情報を用いた閉ループ制御を含む動作生成を行うため、2次最適化問題への干渉回避と関節確度限界の統合、計算の高速化のための基礎的な理論構築を行った。 上記の成果を、必要に応じてデジタルアクターや、ヒューマノイドなどの多自由度ロボットのシミュレーションや実験により検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
接触動作計画手法構築でき、またダイナミック動作の生成・制御手法のための基礎的理論解析が目的通り進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り接触動作計画手法が構築できたため、今後はダイナミック動作生成と制御手法の構築を中心に取り組み、具体的な動作主体で検証を行う。
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Research Products
(6 results)