2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300076
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
中内 茂樹 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00252320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北崎 充晃 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90292739)
南 哲人 豊橋技術科学大学, エレクトロニクス先端融合研究所, 特任准教授 (70415842)
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Keywords | 脳波 / 事象関連電位 / 顔色情報処理 / 不自然さ / 認知度 / 知名度 / 感性情報 |
Research Abstract |
今年度は感性情報のなかでも顔認知における色情報、不自然さ、知名度および理解度について脳波からの抽出を試みた。特に、脳波のなかでも事象関連電位(ERP)およびガンマ帯振動に着目し、これらの情報の抽出を試みた。先ず、顔色については、自然および不自然な顔色に対する脳波の違いがN170-ERPコンポーネントおよびガンマ振動に現れることが明らかとなった。また、2値化により画像理解が妨げられた状況において、それを認識している/していない状態が単一試行に対する脳波から判別できることを示すとともに、ヒント画像の呈示により理解できる状態へと推移する際のプロセスを多変量時系列モデルによる因果関係分析により明らかにした。さらに、写真ではなくイラストとして描かれている商品キャラクタに対して、その認知度に依存してP2-ERPコンポーネントおよびガンマ振動が変動することを示した。特に、反復呈示に対する活動変化の仕方に認知度の違いが反映されることがわかった。これらの結果より、視覚刺激の不自然さ、認知状態および認知度といった情報が、比較的高精度に脳波から推定でき、新しいBMIの可能性を示すことができたとともに、感性情報の処理様式を脳波解析によりより詳細に分析できることを示すことができた。
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