2012 Fiscal Year Annual Research Report
量子力学的ラベリングにより拡張されたデータマイニング理論の創出
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22300078
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 和之 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80217017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 純一 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (30311658)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 数理工学 / 機械学習 / 統計数学 / 情報統計力学 / 確率的情報処理 |
Research Abstract |
平成24年度は平成23年度に定式化を行った密度行列の表現による量子隠れマルコフモデルに拡張するモデルに対する確率伝搬法のアルゴリズム設計とプログラム実装を行い,モデルの妥当性を確認を行った.また,生成されたデータからの統計的学習理論に従うモデル選択および予測・推論を行う学習アルゴリズムに対する確率伝搬法を用いた定式化を進めた.また,量子確率場における確率伝搬法と期待値最大化アルゴリズムを用いた量子隠れマルコフモデルによる統計的学習アルゴリズムを大規模ノードからなる場合にも適用可能な形に具体的プログラムの設計を研究分担者,連携研究者からの助言を受けながら行った.その数値実験から得られたデータの解析を通して,具体的なデータマイニングの問題に適用可能であることを確認した.また,マルコフ確率場を用いたラベリングに共通して内在する問題として一次相転移を伴う確率モデルにおける確率伝搬法とEMアルゴリズムによる統計的学習アルゴリズムを設計する新しい概念を発見するに至った.そのアプローチは拘束条件付きエントロピー最大化を出発点とするものであり,これにより,従来は尤度のモデルパラメータに対する微分化の可能性を仮定し,期待値最大化アルゴリズムを用いていたところが,1次相転移が生じる場合には尤度が相転移点で微分不可能となるため,期待値最大化アルゴリズムを直接適用することが難しいという問題があった.拘束条件付きエントロピー最大化という視点を出発点とすることにより,この問題を解決し,従来法を含む改良された期待値最大化アルゴリズムという形で統計的学習システム設計理論を構築することが可能となった.この着想は海外研究協力者であるLenka Zdeboroba研究員(パリ大学,フランス)との研究打ち合わせを通して得られたものであり,当該研究計画で当初想定されなかった成果のひとつである.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)