2010 Fiscal Year Annual Research Report
神経栄養因子によるGABA抑制神経の発達調節と機能制御メカニズムの解明
Project/Area Number |
22300107
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
那波 宏之 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50183083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 寿明 新潟大学, 脳研究所, 助教 (90332650)
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Keywords | GABA / 上皮成長因子 / ニューレグリン / 神経発達 / シナプス |
Research Abstract |
GABA神経細胞は、神経伝達の抑制、活動パターン発生、発達可塑性(臨界期)の制御など脳神経回路機能において根幹的機能を果たす。これらGABA神経細胞は、上皮成長因子はニューレグリンの受容体(ErbB1-4)を強く発現するがその反応の実態は明らかでない。本年度はニューレグリンへのGABA神経細胞の反応をIn VIVO, In VITROの系を用いて電気生理学的に解析した。またモデル細胞を用いてGABA神経細胞における上皮成長因子やニューレグリンの細胞内シグナル路の差異を探索した。 ErbB1、ErbB4受容体の活性化度とシグナル経路の違いの分析 ErbB1、ErbB4受容体を強制発現させたモデル細胞を用いて、その活性差を検討した。上皮成長因子は細胞分裂を促進したのに対し、ニューレグリンはその増殖を阻害した。それに平行してMAPキナーゼの活性化度が異なることが判明した。 GABA神経細胞群でニューレグリン1蛋白の神経栄養活性の質とその強度の解析 新生児ラットヘニューレグリン1を慢性投与し、その動物から調整した脳スライス標本を用いてパルアルブミン含有シャンデリア型のGABA神経細胞を対象に入出力シナプスへの影響を調べた。末梢ニューレグリンは脳血液関門を通過して、大脳皮質にあるシャンデリア型GABA神経細胞に特異的に作用し、そのAMPA型グルタミン酸受容体発現を上昇させることが判った。これによりニューレグリン1蛋白はシャンデリア型のGABA神経細胞の興奮性入力を強化することで、抑制出力を正に調節することが明らかになった。
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Research Products
(1 results)