2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300124
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
虫明 元 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80219849)
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Keywords | 運動野 / 前頭前野 / 両手動作 / 細胞活動 |
Research Abstract |
順序動作の必要な認知的行動制御課題を用いて、動作のカテゴリーや認知に必要なカテゴリー表現が、関連領域でどのように表現され、統合されるかを解明する。実験には、開発中のマルチ電極記録システムをもちいて、大脳皮質内と神経回路の動態を明らかにすることで、関心領域である前頭連合野関連領域内とその周辺の関連領域間での細胞の相互関係を解明する。そのために、ニホンザルに両手による両手順序操作課題を訓練して、多数の順序動作を記憶を用いて行うように学習させる。課題遂行中の大脳皮質より細胞活動を記録して解析を行った。 動物に両手の順序動作による認知操作課題を訓練して、細胞活動を記録した。補足運動野、前補足運動野に加えて前頭前野と運動前野、一次運動野から、多点記録、LFPの記録を用いる事にして、特に前頭前野と高次運動野に関して解析を行った。一回の運動を動作と効果器の成分に分けると両者に対して選択的に表現する細胞が前補足運動野に見出された。さらにそれぞれの順序すなわち効果器の選択性を伴い動作順序や、逆に動作の選択性を持たない効果器使用の順序を表現する細胞活動が見いだされた。これより、新しい符号化原理として順序動作の動作と効果器の2次元的な順序制御とその統合が重要であるとの示唆を得た
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