2012 Fiscal Year Annual Research Report
特徴カラムの組み合わせによる物体像の表現と視覚認識
Project/Area Number |
22300137
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
谷藤 学 独立行政法人理化学研究所, 脳統合機能研究チーム, チームリーダー (60197530)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 下側頭葉 / 視覚連合野 / 多電極アレイ / 物体認識 / 機能構造 / コラム |
Research Abstract |
本研究で得られた高次視覚野(TE野)についてのこれまでの成果をまとめ、Journal of Neuroscience誌に投稿し、現在Review中である。この論文において、図形特徴を符号化するコラムの組み合わせとして物体像が表現されているという考え方と、物体像のカテゴリーを表すコラムより大きな構造体(パッチ)が物体像(特に「顔」)を符号化しているという考え方の2つを結びつける新しい構造体としてモザイクが高次視覚野に存在することを示した。一つのモザイクはパッチに対応し、物体像カテゴリーを表現している。一つのモザイクは、複数のコラム(モザイクを構成する個々のピース)から構成され、一つ一つのコラムは物体像の中にある図形特徴を表している。このようなモザイク構造に関して、われわれは、物体像に対する応答を高密度に記録し解析することで実験的な証拠を得た。人は行動の目的によって物体像のカテゴリーの情報が必要になったり、あるいは、個々の物体像を特定するために図形特徴の情報が必要になったりする。本研究から、高次視覚野の異なる空間スケールの構造体の情報にアクセスすることで、目的に応じた視覚情報を取り出すことが可能にしていることが明らかにされた。 また、実際の行動と結びつけるために、高密度の電極アレイシステムを開発し、また、信頼度の低い動物の報告に頼ることなく、動物が認識している物体像を他覚的に特定する手法を開発し、論文として報告した(Miyakawa, et al., J. Neurosci. Methods,2012;Hyashi and Tanifuji、J. vision, 2012)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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