2011 Fiscal Year Annual Research Report
二光子ライブイメージレンダリング-μレベル生体構造のボリューム探索
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22300156
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
湊 小太郎 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (00127143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 忠男 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (60304010)
佐藤 哲大 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (90362839)
中尾 恵 京都大学, 大学院・情報学研究科, 准教授 (10362526)
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Keywords | バイオイメージング / 知的可視化 / 二光子顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、二光子顕微技術に基づく高分解能三次元イメージング系と、撮像によって得られる2000^3voxe1(=16GB)規模の三次元画像を局所構造情報への再符号化によって構造化し、高速にボリューム可視化を達成する新手法の開発を目指す。μレベルの生体組織が持つ構造的特徴の強調と詳細度制御によってシームレスに組織全体の術鰍と局所微細構造の観察を可能とするリアルタイム可視化システムを構築する。脳の微細神経回路網や微小癌組織の形成過程の観察などへの適用を通して医学・生物学分野における未知の生体組織メカニズムの解明・知の創出に寄与する。今年度は、二光子顕微鏡の分解能・感度のさらなる向上を目指しつつ、三次元画像に含まれる構造的特徴の階層的再サンプリング理論とそのレンダリング法を確立した。また、複雑な生体微細構造を対象とした抽出・モデル化法を開発した。特に二光子顕微鏡の分解能・感度のさらなる向上に向け、深さ1000μmまで高感度イメージングを達成するために二光子顕微鏡に電気光学効果素子(EOM)を用いたパルス列変調法を導入した。パルス列変調法とは矩形状にパルス強度を変調し入射強度を減弱させる方法である。この手法を用いれば高いピークパワーを持つレーザーを試料に入射することが可能となり、二光子励起効率を向上させることができる。さらに、パルス列変調の効果が顕著に表れるように光学系を最適化することで二光子励起効率を向上させた。そして、脳ファントムを用いて感度評価実験を行い深さ1200μmまで観察可能であることを確認した。加えて、パルス列変調法を使用することで、従来手法に比べSN比を最大22dB上昇させることができた。また、1000μmまでは蛍光粒子像の強度分布はイメージング深さの違いに依らずほぼ等しいことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
SN比の限界を明らかにするため物理モデルを作成し、二光子顕微鏡におけるSN比の理論限界を求めたところ、実験値と理論値を比較した結果、開発した二光子顕微鏡は理論限界に迫る性能であることが示された。本手法を使用することでSN比の高い高感度画像を取得することができ、脳機能の解明に貢献できることが期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
開発した理論・アルゴリズムに基づいてμレベルの生体三次元構造を探索可能な可視化システムを構築する。脳神経科学分野における神経回路網の観察と解析、微小癌組織の観察等を通して、生体メカニズムに関する新たな知の発掘を目指す。
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Research Products
(3 results)