2012 Fiscal Year Annual Research Report
深部がん複合型低侵襲治療用多孔質セラミック微小球の創製
Project/Area Number |
22300163
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川下 将一 東北大学, 医工学研究科, 准教授 (70314234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金高 弘恭 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (50292222)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 微小球 / 中空 / 放射線治療 / 温熱治療 / イットリウム / リン / マグネタイト / 薬剤徐放 |
Research Abstract |
直径約25μmの放射性あるいは磁性多孔質セラミック微小球を生理食塩水等に懸濁させ、これをカテーテルによりがんのごく近傍の血管に送り込めば、局所的な放射線塞栓治療あるいは温熱塞栓治療が可能となる。さらに、微小球を中空あるいは多孔化し、そこに抗がん剤などの薬剤を保持させれば、薬剤徐放による治療効果も期待できる。本研究では、そのような次世代の複合型低侵襲治療を実現するセラミック微小球を得る条件を追究することを目的とする。 本年度は、噴霧乾燥法による多孔性リン酸イットリウム(YPO4)微小球の合成を試み、得られた試料の構造を調べた。具体的には、0.1 Mリン酸と0.1 M硝酸イットリウム水溶液を混合した後、アンモニアを添加してpH 7に調整し、白色沈殿を得た。この溶液をよく撹拌し、ポリビニルアルコールを2 mass%になるよう溶解させ、これを出発溶液とした。出発溶液を噴霧乾燥機に通じ、白色粉末を得た。このようにして得られた試料を1100℃で1時間加熱処理した。 その結果、噴霧圧力0.1 MPaの場合は、噴霧乾燥機のサイクロン部分に試料が付着し、収率がきわめて低くなった。微小球は約5~10μm程度と小さく、不定形のものや、凝集し球形を保っていないものも多く見られた。一方、噴霧圧力0.05MPaの場合には、粒径に多少のばらつきがあったものの、粒径30μm程度のYPO4を含む微小球が高い収率で実現できた。また、その一部は中空構造をとっていた。以上より、噴霧乾燥条件を適切に制御すれば、目的のYPO4微小球が得られる可能性があることが分かった。特に、噴霧圧力を0.05 MPaと低くすれば、粒径30μm程度の微小球が高収率で得られ、中空構造の微小球も一部得られることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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