2012 Fiscal Year Annual Research Report
継続的がん温熱根治療法を可能とする在宅自動治療システムの開発
Project/Area Number |
22300174
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 文博 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60323060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田倉 哲也 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00551912)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 温熱療法 / 体内埋込刺入素子 / がん治療 / ソフトヒーティング / 飽和磁束 / キュリー温度 / 感温磁性体 / 在宅治療 |
Research Abstract |
在宅での継続的温熱療法が可能なシステムを開発する事を目的として検討を行った.始めに,治療のために必要となる励磁条件の算出や加温特性における解析の指標となる発熱量の解析を行った.先行研究で行われていた解析に加え,磁性体の磁気飽和を考慮した解析方法を新たに提案した.在宅で簡便に設置可能な複合型発熱素子で用いられる磁性体を芯としたコイルを作成し,電圧の時間積分から磁性体内部の磁束密度を求めた.この結果より磁気飽和時における磁性体内部の磁束密度は正弦波と飽和磁化一定となる領域で表すことができ,その特性を基に磁気飽和時の発熱量を算出した.また励磁実験による温度分布と解析による温度分布のシミュレーションを比較したが,すべての励磁条件で温度分布が一致し飽和磁化を考慮した発熱量解析が妥当であることがわかった.以上の結果から飽和磁化を考慮することにより,実測に近い発熱量の解析を可能にした.簡便に患者本人が体内埋込可能な素子について,励磁条件,素子パラメータ,血流など様々な条件による加温特性を明らかにし,実際の加温励磁システムを提案した.素子形状やキュリー温度,媒体の血流を変えた場合,それに応じて温度分布が変化するが励磁条件による素子の到達温度の特性はほぼ同じであり,素子パラメータや加温する部位の血流によらず必要励磁条件はほぼ同様である事がわかった.この結果から腫瘍を加温する際の素子選択,配置方法を提案し必要励磁条件を明らかにした.複数素子を配置するような腫瘍に対しては,発熱素子の形成する加温領域を直方体形の治療可能範囲に変換することで単純かつ高効率に素子を加温することが可能である.本検討による素子配置方法では刺入する素子の方向をすべて平行にさせたが,素子それぞれが異なる向きでも十分発熱できるシステムが実現することにより,様々な腫瘍に対してより柔軟に在宅での治療が行えると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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