2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境調整を加味したロービジョンケアプログラムの有効性
Project/Area Number |
22300183
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴鴨 よしみ 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60362472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出江 紳一 東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (80176239)
外園 千恵 京都府立医科大学, 大学院・医学研究科, 講師 (30216585)
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Keywords | ロービジョン / QOL / 拡大読書器 / 環境調整 / ウェブタブレット |
Research Abstract |
本研究は、申請者らが前研究(平成19-20年度基盤研究(B) 1930198)で作成した拡大読書器を指導する際の訪問指導のためのロービジョンケアマニュアルをもとに、通常の外来診療において実施できる"環境調整を視野に入れた指導"方法を確立すること、および、他の視覚補助具の指導方法にも前研究の知見を応用することを目的としている。 今年度は、前年度に作成した"環境調整を加味したロービジョンケアマニュアル(拡大読書器版)"のさらなる改訂作業を行い、11月にホームページにて公開し(http://www.reha.med.tohoku.ac.jp/modules/tohoku2/)、誰でもがダウンロードして活用できるようにした。また、研究協力施設(京都府立医大病院、東北大学病院、大阪大学病院)にて、マニュアル作成に携わらなかった視能訓練士にマニュアルを使用してもらい、使い易さ、わかりやすさなどの評価を行った。この評価プロセスは次年度まで継続される。 さらに今年度は、拡大読書器以外のロービジョン補助具の選定を行い、結果として、ウェブタブレット(アップル社製、iPad)のロービジョン補助具としての有効性を探り、眼科で行うロービジョンケアにおいて、ウェブタブレットを紹介・指導するための基礎資料を集め、最適な方法を探りマニュアル化することとした。既にウェブタブレットをロービジョン者に紹介・活用している講師を招聘して講習会を開き、介入研究の計画を策定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度までにマニュアルの修正作業を終え、その評価を実施していること、また、拡大読書器以外の補助具の選定を終え、その研究計画がほぼ完了していることから、来年度はその効果の判定まで終了することが可能であり、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
1)作成した拡大読書器用の「環境調整を加味したロービジョンケアマニュアル」の評価を、継続して実施する。 2)ウェブタブレットをロービジョン補助具として使用する場合、従来の拡大読書器と比較してどのようなケース(どのような視機能、どのようなニーズ、どのような活用法)に紹介、指導すべきかを明らかにする。そのため、すでに拡大読書器を使用している人を対象とし、ウェブタブレットを使用した場合の読書速度、作業効率を比較するとともに、半構造化インタビューを実施する。これらのデータを基にロービジョンケア担当者がウェブタブレットを紹介するケースを選定するためのディシジョンツリーを作成する。
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Research Products
(7 results)