2012 Fiscal Year Annual Research Report
介護負担軽減のための新しい安全な移乗方法および支援装置の研究開発
Project/Area Number |
22300198
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高杉 紳一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (40253447)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 移乗介助 / 介護負担 / ロボット技術 / 電動車いす / ユニバーサルデザイン |
Research Abstract |
医療や介護の現場で,ベッドから車いす等への「移乗」に際しては,中腰のままで身体を回旋させて重心を移動させる複雑な手順が必要であり,患者や高齢者が転倒するリスクが高く,また介護者側の身体負担も非常に大きい.そこで我々は,身体の向きを変えずに,安全かつ容易に移乗できる方法と専用の装置を創案した.本研究では,この移乗法に関する技術的な方法論について検討を加えるとともに,移乗のみならず移動や日常生活活動をも支援できる電動車いすロボットの設計・開発を目指した.2年目からは1次および2次試作機を作製してテストを繰り返し,問題点を抽出しては解決法を探り,大学病院の医師,理学療法士,作業療法士からなる研究チームの要求性能を実現できるよう,企業側の製作チームとともに設計開発を進めた. 動作解析ソフトウェア(ダートフィッシュソフトウェア)を用いて健常者の移乗動作解析を行い,従来法との比較検討を行った結果,新しい移乗法では,手順が少なく,身体回旋を要さず,直線的な重心移動が行われるため,従来法の半分以下の時間で移乗動作を完了できる事が明らかとなった.また,体圧測定センサ(SRソフトビジョンセンサ,東海ゴム工業製)を用いて,座面と胸当ての身体接触圧を測定したところ,坐骨部から恥骨部にかけて局所的にやや高圧な部位があることが分かり,シート形状と素材に関しては,今後改善すべき課題として残された. 今後は,実用化へ向けて残された課題を解決し,機能の最適化を図ってゆく必要がある.さらに座面昇降機能や前傾ティルト機能を活用し,走向系にはロボット機能を搭載して,日常生活活動をも支援できるデバイスとして新たな付加機能加え,老若男女が世代を超えて利用可能なユニバーサルデザインを実現できるよう開発を進めてゆく.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)