2012 Fiscal Year Annual Research Report
高度な実践力を備えたスポーツ指導者養成を目指す大学院教育モデルの構築
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22300210
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
高橋 健夫 日本体育大学, 体育学部, 教授 (60029725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中里 浩一 日本体育大学, 体育学部, 教授 (00307993)
鈴川 一宏 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (10307994)
荻 浩三 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (20255615)
伊藤 雅充 日本体育大学, 体育学部, 准教授 (20307995)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 実践力を備えた指導者の養成 / プラクティカムでの教材開発と模擬授業 / カリキュラムモデルの構築 / 電子ポートフォリオによる遠隔地指導システムの開発 / 優れた体育授業の映像コンテンツの開発 / 優れたコーチング実践の映像コンテンツ / 学びの効果 |
Research Abstract |
本研究の目的は、体育分野における高度な実践力を備えた指導者(スーパーティーチャー及びスーパーコーチャー)の養成をねらいとした大学院教育モデルを構築することである。この目的に沿って平成24年度には以下のような研究を行った。 (1)平成22年度に日本体育大学大学院修士課程の従来の教育組織を改編し、体育実践学コースを新設したが、スポーツ教育・健康教育学系およびコーチング学系ともに多くの学生を確保することができ、また平成25年3月にはこのコースに入学した第1期生が修了することができた。 (2)このコースのコアカリキュラムである「プラクティカム」(I、II、III、IV)の充実を図るために東京都教育委員会や協力校との連携を強固にすることができた。さらに、電子メールを介した実習生と教員との指導システムも確立できた。 (3)授業用の映像コンテンツの開発に向けて、多くの小・中学校の体育授業を観察収録した。その中から約50の「優れた体育授業」の映像を確保することができた。今後、これを映像コンテンツとして完成させるとともに、これらの授業の構造を解説書としてまとめ、コンテンツを含めて著書として出版する予定である。 (4)コーチング学系では、優れたコーチング実践の映像コンテンツ、コーチング学知識の映像コンテンツの作成を行った。 (5)コーチング学系を修了した第1期生に対して、インタビュー調査を行い、修士課程での学びの効果について分析を実施し、カリキュラムやその運営方法の改善策について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
●日本体育大学大学院の教育組織の改編を行い、「体育学実践コース」を立ちあげ、大勢の院生が入学し充実した研究生活を送っている。また、これにともない、スーパーティーチャー及びスーパーコーチャー育成のためのカリキュラムモデルを構築し、平成25年3月に体育学実践コースに入学した第1期生が修了した。 ●「プラクティカム」の指導方法として「電子ポートフォリオによる遠隔地指導システム」を確立した。 ●「プラクティカム」の充実を図るために東京都教育委員会や協力校との連携を強固にすることができた。さらに、電子メールを介した実習生と教員との指導システムも確立できた。 ●授業用の映像コンテンツの開発に向けて多くの小、中学校の体育授業を観察収録し、約50の「優れた体育授業」 の映像を確保することができた。 ●アメリカのオハイオ大学、マサチューセッツ大学、オランダのウィンデスハイム大学、ドイツのケルン体育大学、オーストラリアのクイーンズランド大学等を訪問し、大学および大学院での体育教師教育やコーチャー養成のシステムやカリキュラムに関する資料を収集した。
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Strategy for Future Research Activity |
●大学院の教育システムやカリキュラム、指導方法の意義と改善点を実績(データ)に基づいて総括する。特にプラクティカムに関連して、院生の反省的授業(学校での実験的授業と大学での演習)が有効に機能したかどうかについて検証することに力点を置く(授業分析、意識調査、生徒の授業評価、観察者の授業評価)。 ●中学校並びに高校と一層緊密な関係を結び、理想的な実験校を生み出す必要がり、最終年度(25年度)ではこの点を重点課題とし、授業研究ができる体制を構築したい。 ●小、中学校の体育授業を観察収録し、約50の「優れた体育授業」の映像を確保することができた。今後、これを映像コンテンツとして完成させるとともに、これらの授業の構造を解説書としてまとめ、コンテンツを含めて著書として出版することにしたい。 ●海外の大学等を訪問して得られた大学および大学院での体育教師教育や、コーチャー養成のシステムやカリキュラムの内容について総括および評価を行い、日本の教師教育に生かすべき点を明らかにしたい。 ●これまで大学院生が課題研究として取り組んできた論文の中で優れた研究を学術論文に投稿発表する。
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Research Products
(28 results)