2012 Fiscal Year Annual Research Report
反射性循環調節の複合作用-個人差とトレーニング効果-
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22300213
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西保 岳 筑波大学, 体育系, 教授 (90237751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 靖 筑波大学, 体育系, 教授 (20165616)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 筋代謝需要器 / 動脈圧反射 / ハンドグリップ運動 |
Research Abstract |
筋代謝受容器と動脈圧受容器反射はともに運動時の心拍(HR)や血圧の調節に関与すると考えられている。両反射がともに働く場合には、それらは相互作用を持つことが示唆されているが、これら二つの末梢反射の相互作用と筋代謝受容器への刺激強度との対応関係や、このような循環調節がトレーニングで変化するかは明らかでない。実験1では、筋代謝受容器刺激時においてその刺激強度の違いによる、BRSと動脈圧受容器反射による血管抵抗調節の感受性との関係を調べることを目的とした。その結果、筋代謝受容器反射による心臓副交感神経活動およびBRSの増加には閾値が存在すること、また、その閾値は血圧上昇などの循環反応が起こる閾値と同水準にあることが示唆された。さらに、閾値以上の刺激が加わった場合には、心臓副交感神経活動およびBRSはほぼ一定となり、刺激強度依存的な変化は起こらないことが示唆された。実験2では、大学バドミントン競技選手12名を被験者とし、50% MVCでの60秒間の静的ハンドグリップ運動後に4分間の前腕阻血を行うことで筋代謝受容器を刺激し、その時の心拍数、動脈血圧、心一回拍出量、心拍出量、総末梢血管抵抗などの循環パラメーターを評価した。利き腕と非利き腕の両条件において、静的ハンドグリップ運動時に心拍数および平均動脈圧は安静から増加し、運動後阻血時には心拍数は安静レベルに戻り、平均動脈圧は安静より高い状態に維持された。運動後阻血時の心拍数、平均動脈圧、心一回拍出量、心拍出量、総末梢血管抵抗は、利き腕と非利き腕の両条件間で差はみられなかった。運動後阻血時の循環反応は筋代謝受容器反射によるものと考えられることから、バドミントンのトレーニングを長期間行っても、利き腕における筋代謝受容器反射の機能に変化は起こらないことが示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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