2011 Fiscal Year Annual Research Report
ウェアラブルセンサを用いたサイバネティック・トレーニングシステムの開発
Project/Area Number |
22300220
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
太田 憲 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 特任准教授 (10281635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羅 志偉 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (70242914)
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Keywords | ハンマー投 / 聴覚フィードバック / サイバネティック・トレーニング / エネルギーの時間変化率 / 慣性センサ / ウェラブルセンサ / パラメトリック励振 |
Research Abstract |
運動スキルを数理的に記述し,言語などによる顕在的な形式で伝達するのではなく,潜在的・感覚的に伝達する方法,及び学習を促進する方法の開発を行った.この研究目標を掲げた理由は,運動スキルの数理を詳細に解明できたとしても,また選手がそれを理解できたとしても,そのままの表現では実際に身体で学習して獲得することは困難だからである.この目標を達成するための手段として,まず運動スキルの数理メカニズムを明らかにし,さらにその知見を反映させたスキル獲得の学習支援ツールの開発を行った.このようなフレームワークをサイバネティック・トレーニングと呼び,ハンマー投加速メカニズムの数理を明らかにした.また,ハンマー投以外に,ゴルフ,サッカーのキック動作,野球の投球動作等のスイング動作のともなう運動の加速メカニズムについて引き続き検討している. またハンマー投の加速メカニズムを考慮し,ハンマーに慣性センサと呼ばれる加速度センサとジャイロセンサを組み込み,無線を介した計測制御が可能なモーションセンサを利用し,スキル向上にとって意味のある情報を抽出し,それを音として出力して運動しながら自身のスキルをモニタリングするスキルトレーニングのためのシステムを開発した.これを利用することによって,例えば練習中に,「かなりの努力感で投擲しているがハンマーにエネルギーが効率よく伝達されていない」,「リラックスして投擲したほうが,ハンマーにエネルギーがよく伝達されている」などのようなことが実際に確認でき,学習を強化する効果が期待できる.これは一種のスキルの可視化であり,スキルのモニタリングである.システムではハンマーの回転方向のエネルギーの時間変化率を慣性センサから計算し,その情報を音情報に変換して聞かせる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
聴覚フィードバックの開発が完了し,実際にシステムを用いて検証した.
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Strategy for Future Research Activity |
ハンマー投だけでなく,この加速メカニズムを考慮した,ムチ運動(運動連鎖)のメカニズムを解明していく.
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Research Products
(5 results)