2011 Fiscal Year Annual Research Report
競技スポーツ選手の腰部障害発生機序解明と予防策の考案
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22300224
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
金岡 恒治 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (80323294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 雄 健康科学大学, 助手 (40515558)
半谷 美夏 国立スポーツ科学センター, 研究員 (70455442)
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Keywords | スポーツ障害 / 脊椎脊髄病学 / 筋・神経病学 / 理学療法学 / 連動器リハビリテーション学 / スポーツ医学 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、(1)MRIによる競技種目別の腰椎椎間板変性率を調査し、(2)スポーツ動作における体幹挙動解析を行い、障害発生に関わる腰椎挙動を推定し、得られた結果から、(3)腰部障害危険因子となる腰椎挙動を抑制するための方策(体幹深部筋トレーニング・ストレッチングなど)を考案し、(4)スポーツ選手のみならず一般の腰痛者に対しても実践・評価することであった。これらに対して以下のような取り組みを行った。 (1)MRIによる競技スポーツ選手の椎間板変性率調査を継続実施している.また現在用いている主観的評価方法では経時的な変化を評価することが困難であるため、新たにMR拡散強調画像を用いた評価方法を導入し縦断的調査を行っていく。 (2)競技スポーツ動作を、三次元動作解析装置とワイヤレス筋電計によって解析し、これまでにサイドステップ動作や野球のバッティング動作についてデータを収集し、結果を解析中である。今後は腰痛発生に関わる腰椎回旋挙動に関係する体幹筋活動を明らかにしていく。また、基礎的研究として、予測より重い物を持ち上げる際には体幹筋が適切に働かないことを明らかにし、何らかの動作を行う際には、あらかじめ外乱を予測して体幹筋が活動することが安定した動作を行うために必要であることを示した。 (3)体幹深部筋機能を向上させるためのトレーニング方法に関する基礎的データを解析し、新しい知見を得た。 (4)一般の慢性腰痛者に対する運動療法として体幹深部筋の機能向とを目的としたアプローチを行い、その有効性を明らかにした。また競技選手を対象に、体幹深部筋トレーニングを実施し、トレーニング前後で静的・動的バランス能力が向上すること、一部の競技パフォーマンスが向上することを明らかにした。 これらの成果は論文、学会発表、各種講演等で報告してきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ワイヤレス筋電計測装置と三次元動作解析装置を用いることによって大きな身体挙動を伴うスポーツ動作時の筋活動解析を行うことが可能になり、今後様々なスポーツ動作の解析を進めて行く環境が整い、概ね当初の目的を達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで整えてきた研究環境を用いてさらに成果を挙げていく。
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Research Products
(49 results)