2011 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の役割づくりに基づく社会的ネットワークの形成に関する地域介入研究
Project/Area Number |
22300232
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
芳賀 博 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (00132902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 誠司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50220158)
高橋 和子 宮城大学, 看護学部, 准教授 (00315574)
斉藤 恭平 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (40279443)
岡本 秀明 和洋女子大学, 生活科学系, 准教授 (30438923)
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Keywords | 役割 / 社会的ネットワーク / 健康関連QOL / 参加型行動研究 / 地域介入研究 |
Research Abstract |
(1)高齢者の「地域社会での役割」の見直しを行い、(2)それらの実践への応用が地域高齢者の社会的ネットワークの構築と促進にどの程度影響するのかを検証するとともに、(3)健康増進への波及効果を明らかにすることを目的としている。今年度は、座間市、福島市、宮城県大崎市の介入地区において住民参加型による座談会を通じて高齢者に期待されている役割を見直し、介入プログラムの具体策を検討するとともに、一部地域においてその実践に着手した。 1.ベースライン調査結果の報告とグループワークへの参加要請 初年度に実施した結果報告を座間市は5月18日及び22日、福島市は8月17日及び10月25日、大崎市は7月21日に行い、研究の趣旨を説明するとともに、介入計画作成のための座談会への参加を呼びかけた。 2.座談会から得られた高齢者の地域での役割 座間市:高齢者に期待されている役割としてボランティア活動、生きがい健康づくり活動、地域活動の活性化(地域行事への参加、自治会活動の支援)等の要素が抽出された。その結果、ニーズの高かった「健康づくりに係る役割」と「子どもに係る役割」を中心として、(1)ウオーキングイベント、(2)子どもに教える塾、(3)交流の場としてのサロンを立ち上げることになり、地域の高齢者がこれらの活動に関わることとなった。 福島市:高齢者に期待されている役割として、生きがい健康づくり活動(趣味や運動)、ボランティア活動、地域活動の活性化、地域のネットワークづくり等が抽出され、座間市とも共通する内容であった。また、参加者が「やってみたい」・「できそうな」活動として「健康づくり活動」「グループでの趣味活動」があげられ、具体的なプランづくりを町内会役員と協議しながら検討している。 大崎市:自治会役員、行政区長を対象とした座談会を開催し、現在その結果を分析中である。自治会役員会と行政区長を中心とする組織のリーダーシップが強力であり、他の2地区とは異なっていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象とした3地区のうち、座間市は概ね予定通りの進展をみているが、福島市、大崎市は大震災の影響もあり、住民参加による座談会は開催できたものの実践への応用のための介入プログラムの作成までにいたらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究最終年である24年度の当初計画では、10月頃まで介入プログラムを継続し、その後に、効果評価のための追跡調査を行う予定であったが、23年度の遅れを取り戻すために介入期間を12月末までに延長し、25年1月末に追跡調査を行うことで対応したいと考えている。
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Research Products
(4 results)