2012 Fiscal Year Annual Research Report
身体活動・運動による大腸がん発症予防機序に関する研究
Project/Area Number |
22300241
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田畑 泉 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20188402)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 大腸ガン / 運動 / 身体活動 / ACF |
Research Abstract |
本邦では、がんの発生、特に男女とも大腸ガンの発生頻度が急上昇している。これは、大腸がんが生活習慣の変化により発症していること示唆している。生活習慣としての身体活動・運動との関連では、ヒトを対象とした疫学研究により、身体活動・運動の実施が大腸がんの発症抑制に働いていることが明らかとなっている( Kato I, Jpn J Cancer Res,1990)。しかし、身体活動・運動の強度、時間、頻度をどの程度行えば、大腸がんの予防に最も有効かというような研究報告や、運動によるガン予防の機序に関する研究は世界的にない。 そこで、本申請では、研究を発展させ初年度では、強度の差(低強度運動と中等度運動)や運動時間(短時間と長時間)の差,運動方法(自発運動と強制運動)が大腸内皮細胞ACFの発生抑制効果に与える影響を観察し、次年度からには、その機序を明らかにするための生化学及び分子生物学的研究を行い、身体活動・運動量増加による大腸がん発症抑制に関する機序の研究を行った。 その結果、①時発運動では大腸ガンの発症の初期段階である大腸内皮細胞ACFの発生抑制効果は見られないこと、②従来、考えられているような低強度・超時間運動トレーニングに加えて短時間・高強度・間欠的水泳トレーニングにおいても大腸ガンの発症の初期段階である大腸内皮細胞ACFの発生が抑えられることが明らかとなった。また、これは、強度依存性に活動筋内で発現するタンパク質が、血中にでてマイオカインとして働き、大腸においてACFの発生を抑制している可能性を示唆するものである。また、骨格筋内で強度依存性に発現するタンパク質の発現機序に活動筋の活動強度により活性化する骨格筋内のシグナルが影響を与えていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)