2011 Fiscal Year Annual Research Report
アジア・北欧諸国のセイフ・コミュニティにおける自助-共助の仕組みに関する研究
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22300254
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
水村 容子 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (30331341)
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Keywords | セイフ・コミュニティ / 北欧諸国 / アジア諸国 / 自助 / 共助 |
Research Abstract |
平成23年度においては、以下の研究作業を実施した。 1.平成22年度末2月~3月に実施した、長野県小諸市内住民を対象としたセイフ・コミュニティ活動(以下SF活動とする)に関するアンケート調査のデータ-入力および解析作業 2.上記、小諸市におけるアンケート調査結果の成果公表 3.北欧におけるセイフ・コミュニティ自治体へのケーススタディ調査依頼の実施 研究作業1.に関しては、当初の研究計画には位置づけられていない作業であるが、平成24年度にセイフ・コミュニティへの認証を目指している自治体において、住民の地域コミュニティへの評価、SF活動の認知渡、SF活動への要望などの把握を目的とした調査であり、認証後にも同様の調査を実施し、SF活動の地域社会への効果を評価する予定である。 研究作業2.では、現段階における小諸市民のSF活動への意向などの集計・分析作業を実施し、関連学会において報告を実施した。発表学会は、スウェーデンにおいて開催されたSafe Community Conference 2011、および日本セーフティ・プロモーション学会大阪大会である。 研究作業3.に関しては、上述の平成23年9月、スウェーデンのファールン市で実施された、国際学会へ参加し、北欧諸地域におけるセイフ・コミュニティ認証自治体との懇親を深め、次年度以降のケーススタディ調査の依頼を実施した。 上記研究作業を通じて得た知見は以下の通りである。 1.我が国を初めとしたアジア諸国でのセイフ・コミュニティ認証申請数は急激に増加している一方、その発祥国であるスウェーデンをはじめとした北欧諸国では、申請研修が現象しており、活動の次の段階への展望が求められている。 2.小諸市において実施したアンケート調査からは、認証前の自治体において、セイフ・コミュニティ活動への認知度は低い一方、多くの市民が活動の必要性を感じており、効果的な活動を展開するための普及啓発の必要性が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は、当初研究計画において予定をしていなかった、セイフ・コミュニティの認証を目指している日本国内の自治体内の住民へのアンケート調査が22年度末に実施できたため、そのデーター入力および解析に時間を割いたが、非常に有効な知見が得られた。当初予定である、北欧の自治体とのコンタクトは9月に開催された国際学会などので達成できており、平成24年度の北欧におけるケーススタディ調査は順調に実施できる見通しである。
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Strategy for Future Research Activity |
アジア諸国のセイフ・コミュニティとのコンタクトおよび調査依頼が重要課題である。今年度中に、認証作業に関わっている研究者とコンタクトを取り、ケーススタディ対象となる自治体を選定、調査依頼を行っていく必要がある。
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