Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔦岡 孝則 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10231432)
山崎 博史 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70294494)
竹下 俊治 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90236456)
井上 正之 東京理科大学, 理学部, 准教授 (00453845)
網本 貴一 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (60294873)
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Research Abstract |
1.探究学習素材の探査・発掘:「エネルギーと環境」,「資源と先端物質材料」,「グリーンサスティナブルサイエンス」,「生命現象と現代科学」,「日常生活の科学」の五つのカテゴリーを指標とし,身近な自然・日常生活や先端科学技術に関連した探究学習素材の探査・発掘のための基礎的研究を昨年度に引き続き実施し,それぞれの素材の科学的特徴を明らかにした。それらの成果をもとにして,探究学習素材としての活用の可能性を評価するとともに,学習資料作成のための実験・観察データを収集した。 2.探究学習のための教材開発:本研究で発掘した種々の学習素材を探究学習の素材として活用するために,学習コンテクストの構築と学習プログラムの具体的内容の検討を行った。また,実験や観察のための簡易測定・観察器具を開発し,生徒による実験観察活動の具体的方法を提案した。さらに,「エネルギーと環境」,「資源と先端物質材料」,および「日常生活の科学」のカテゴリーを中心として,探究学習の種々の場面における生徒のための支援教材と教師の指導資料を作成した。 3.探究学習プログラムの開発と教育実践的研究:「エネルギーと環境」,「資源と先端物質材料」,および「日常生活の科学」のカテゴリーを中心として,探究的学習のモデルプログラムと探究学習の各場面での自己評価のためのルーブリックを開発した。これらの探究学習プログラムを,高等学校,科学塾および大学基礎教育において試行的に実践し,学習素材,学習プログラム,ならびに自己評価システムの妥当性と有効性について検証した。検証結果を基にして,学習素材,学習プログラム,学習資料,および自己評価システムの改善に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究項目として設定した,学習素材の探査と教材化,探究学習プログラムの開発,および教育実践的研究は,それぞれ相補的な役割を果たしながらおおむね予定通りに進展している。特に,教育実践的研究の多数の機会を得ることができ,その成果を基にした他の研究項目へのフィードバックが円滑に行われている。
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Strategy for Future Research Activity |
「理科課題研究」のための学習素材と学習プログラムの開発を目的とした当該研究の当初の計画は,上述の通り順調に進展している。一方で,本研究の成果が,「理科課題研究」以外の高等学校の理科各科目で有効に活用できることも大きく期待される。今後の研究の展開においては,当初の研究内容に加えて,理科各科目での活用の可能性にも配慮して研究内容を拡張したい。
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