2010 Fiscal Year Annual Research Report
科学リテラシー教育における理系の職業観と理系進路の意識形成過程
Project/Area Number |
22300274
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
小倉 康 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (50224192)
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Keywords | 理系文系 / 職業観 / 進路選択 / 科学的リテラシー / 科学コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究は、中等教育段階(中学校・高等学校)における生徒の理系の職業と理系進路に関する意識の形成過程、生徒の意識と理数の学力形成や家庭環境との関係、及び生徒の意識と学校における教育活動や地域の教育的・社会的・経済的環境との関係を、質問紙による全国的な実態調査によって明らかにすることによって理系進路選択と理系文系選択に関する問題点を明らかにするとともに、生徒の理系の職業と理系進路に関する適切な意識形成のための指導事例を開発することを目的としており、平成22年度は、(1)23年度に実施する全国実態調査で用いる生徒、学校対象の質問紙調査票を開発した。開発では、国内外の研究レビューと関係者からのヒアリングによって関連要因を抽出し、約3000人の中学生・高校生を対象とした予備調査を実施し、その分析結果に基づいて調査の方法と内容を検討した。また、(2)中学校と高等学校各2校に研究協力校として参加いただき、理系の職業と理系進路に関する適切な意識形成のための効果的な教育プログラムの開発に取り組んだ。その結果、科学的リテラシーに関わる幅広い職業分野で活躍する社会人との科学コミュニケーションを活用した中学生・高校生に対する職業観育成プログラム、及び中学校の科学部活動を活用し科学技術開発の現場訪問で学習できた情報を学校の他の生徒に伝える科学的リテラシー重視型の教育プログラムを開発実施した。さらに、(3)海外の研究で特に効果が上がっている取り組みに関して、平成22年度は、科学技術人材育成へ特徴的な施策を展開しているオランダと英国、ドイツを訪問調査し有用な情報を収集した。
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