2010 Fiscal Year Annual Research Report
生物多様性保全に向けての環境教育プログラムの作成-外来生物問題の理解のために-
Project/Area Number |
22300276
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Museum of Natural History |
Principal Investigator |
高桑 正敏 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 学芸員 (80179431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝山 輝男 神奈川県立生命の星・地球博物館, 企画情報部, 専門学芸員 (20214356)
広谷 浩子 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (10205099)
瀬能 宏 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 専門研究員 (80202141)
苅部 沿紀 神奈川県立生命の星・地球博物館, 企画情報部兼学芸部, 主任学芸員 (50261194)
佐藤 武宏 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 主任学芸員 (30280796)
加藤 ゆき 神奈川県立生命の星・地球博物館, 学芸部, 学芸員 (70342946)
田口 公則 神奈川県立生命の星・地球博物館, 企画情報部兼学芸部, 主任学芸員 (70300960)
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Keywords | 外来生物問題理解 / データベース化 / 教育プログラム開発 / 環境教育 |
Research Abstract |
2010年度 外来生物問題に関する事例リストを作成するとともに、一部だが文献のデータベース化を試みた。事例リストからは、国外を原産地とするものが多いことはもちろん、国内に由来する外来生物がきわめて多いこと、しかも国内外来生物と考えられるものはしばしば在来生物ではないとする判断がむずかしい点が浮き彫りとなった。 現地調査等で得られた知見には次のようなものがある(一部のみ示す)。 植物:伊豆半島南部に侵略的外来種ダイオウナスビが定着していることを確認;伊豆諸島青ヶ島で67種の外来種を確認、うち約40種は最近になって侵入したと推定;大東諸島から約20種を確認。 哺乳類:特定外来生物ハリネズミは静岡県では増加の一方で神奈川県では減少を確認;同じくマスクラットは千葉県と東京都では激減を確認;ヌートリアは西日本で分布拡大傾向を把握。 鳥類:要注意外来生物シジュウカラガン大型亜種の生息状況と移動実態を調査した結果、河口湖で30羽、田貫湖で60羽を確認、生息地間の移動はなく、生息場所は特定されることを確認。 魚類:愛媛県宇和島市における要注意外来生物タイリクスズキのスズキ駆逐は誤認の可能性大。 両生類:伊豆諸島では自然分布種はいないが、伊豆大島でモリアオガエル、新島でツチガエル、大島・新島・三宅島でヒキガエル、八丈島でイモリ、アカガエルの1種を確認(すべて国内外来生物)。 甲殻類:伊豆諸島新島でアメリカザリガニを多数確認、石川県と福井県で希少水生生物産地に侵入。 昆虫類:東南アジア産フェモラータオオモモブトハムシの三重県での定着の状態を確認、生態など判明し、駆除を試みるも失敗;サツマゴキブリが新たに三宅島と御蔵島に定着(国内外来生物)。
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Research Products
(4 results)