2011 Fiscal Year Annual Research Report
先端的ICTを活用した重症心身障害児(者)等の認知発達支援に関する研究
Project/Area Number |
22300280
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
小林 巌 東京学芸大学, 教育実践研究支援センター, 准教授 (90305300)
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Keywords | 教育工学 / ユーザインタフェース / 情報システム / 重症心身障害 |
Research Abstract |
本研究は、重症心身障害児(者)(以下、重症児(者)と示す)等の反応を把握し、環境の側から人間の側に働きかけて認知発達支援を行うための情報システムの設計、構築、および活用を目的としている。研究2年目である平成23年度においては、システムのデザイン、およびシステム開発に関する検討を中心に研究を実施した。 システムのデザインに関しては、平成22年度の研究をもとに、環境デザインに関する検討をさらに進めた。具体的には、システムを活用する上での刺激呈示の方法について詳しく検討した。重症児(者)等の教育の場でよく用いられている刺激の呈示の仕方として、期待反応を確認するためのS1-S2パラダイムに基づいた刺激や、複数の選択肢を呈示してその中から選ぶという形の選択刺激などがある。これらを検討対象とし、本研究において活用する情報システムに機能として含めるための呈示手法や処理のアルゴリズムなどについて検討を行った。 システム開発に関しては、平成22年度の検討や、上記のシステムデザインの検討をもとに、システムのプ白トタイプの設計および実装を行った。このプロトタイプは、心拍および他の生体信号(脳波等)を記録し、同時に対象者の状況を動画で記録することが可能な情報システムである。実装の後に動作の確認を行い、平成24年度以降に予定されているプロトタイプを用いたシステムの活用や検証において必要な機能の実現を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システムのプロトタイプの実装が予定通り行われ、平成24年度以降に予定している研究の準備ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
プロトタイプを実際に教育の場で試用し、その効果や問題点の確認を行う。また、改善が必要な機能については適時対応を行うことにする。
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