2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300322
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
弓場 俊輔 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 研究グループ長 (40263248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出口 友則 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 研究員 (30415715)
川崎 隆史 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 主任研究員 (60356839)
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Keywords | 癌 / 病理学 |
Research Abstract |
本研究では熱ショック遺伝子プロモーター支配下に部位特異的組換えを介して癌遺伝子を強制発現するトランスジェニック系統に対して、顕微鏡明視野下で観察できる各種臓器の構成細胞を標的に赤外レーザを照射し、標的細胞を起源とする癌をメダカ個体の任意臓器に発生させる。しかしながら、起源となる細胞種を予め特定しておくことも重要と考え、その細胞の可視化を考えた。まず、膵臓癌のモデルを想定して、膵管細胞に特異的な転写因子であるPTF1のメダカホモログをメダカゲノムデータベースよりマウスRTF1のアミノ酸配列データを元にBLAST検索し予測した。予測した配列データに特異的なプライマーを設計し、メダカ胚から抽出したRNAを用いRT-PCRによりクローニングし、メダカホモログの配列を決定した。さらに、クローニングした部分配列からRNAプローブを作製しWhole-mount in situ hybridizationで発現パターンの確認を行い、膵臓での発現を確認した。膵管特異的に同様に発現するPDX1等に関しても、上記と同様にしてメダカホモログのクローニング並びに発現パターンの確認を行った。 一方、癌における血管新生および転移を観察するための血管可視化メダカ作製に向けて、血管内皮細胞分化マーカーであるFLT1(血管全体)、EFNB2(動脈)、EPHB4(静脈)を含むBACクローンをデータベースより見出し、NBRPより入手した。これらのBACを精製し大腸菌内での相同組換えによりcDNA部分を蛍光タンパク質の遺伝子配列に置換した。置換したBACをメダカ受精卵に微量注入法で導入したところ、血管特異的な蛍光タンパク質の発現が確認できなかったことから、それら遺伝子のプロモーター領域のクローニングに着手した。
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