2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22300323
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 靖史 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (50178779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康弘 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (60332277)
宮下 浩輝 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (80302222)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | VASH2 / 卵巣がん / 肝臓がん / mir-200b / 腫瘍血管新生 |
Research Abstract |
研究代表者は、血管内皮細胞が産生する血管新生のnegative feedback調節因子VASH1と、そのホモログでVASH1とは拮抗的に血管新生を促進するVASH2という2つの新規分子を単離・同定している。これまでの研究では、VASH1は血管内皮細胞が発現して血管新生を終息させるのに対し、VASH2は骨髄から血管新生部位に動員される単核球に発現して血管新生を促進することが示されている。そこで本研究では、特に血管新生を促進するVASH2のがんにおける意義に関する研究を進めた。その結果、ヒトの卵巣がんや肝臓がんの病理標本や培養細胞を用いた解析からがん細胞がVASH2を発現していることを見出した。また、このVASH2の癌細胞における発現調節は、代表的な血管新生促進因子であり低酸素で誘導されるVEGFとは異なっていることが判明した。すなわち、ヒトVASH2 mRNAの3’UTRにはmicroRNAのmir-200ファミリーの結合配列がclusterしており、特にmir-200bによってその発現は負に制御されていること、mir-200bの発現が低下した癌細胞において恒常的にVASH2の発現は上昇することを明らかにした。さらに、VASH2のがん細胞における発現をshRNAによってノックダウンすることにより移植腫瘍の腫瘍血管新生は阻止され、腫瘍の発育が顕著に制御できることをマウスモデルで証明した。以上より、VASH2はがん細胞に発現し、VEGFとはindependentに腫瘍血管新生を促進することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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