2010 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸トランスポータ標的がん治療へのF-18-FMT PETの応用に関する研究
Project/Area Number |
22300334
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
織内 昇 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40292586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 英之 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00393348)
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Keywords | LAT1 / 非小細胞肺癌 / ^<18>F-FAMT / PET / BCH |
Research Abstract |
必須アミノ酸を輸送するL型アミノ酸トランスポーター1(LAT1)は、多種類の癌で細胞表面に発現し、細胞増殖に重要な役割を果たしている。非小細胞肺癌におけるLAT1の発現は、細胞増殖と相関し病期とも相関する。さらに患者の予後評価に有用である。LAT1の発現はポジトロンCTで評価した^<18>F-furuoline-α-methyltyrosine(^<18>F-FAMT)の集積と相関するため、画像評価が可能である。^<18>F-FAMT PETは非小細胞肺癌がんにおいて治療効果判定や予後評価にも有用であることが示唆された。 LAT1の阻害によるがんの分子標的治療に対する^<18>F-FAMT PETの応用を目的として研究を実施した。LAT1を発現する非小細胞肺がんのcell lineをLAT1阻害剤である2-aminobicyclo-(2,2,1)-heptane-2-carboxylic acid (BCH)を添加した培地を用いて培養を行い,細胞のバイアビリティを評価したところ、細胞増殖はBCHを添加しない対照群と比較して濃度依存性に低下した。LAT1阻害の機序については、シグナル伝達の抑制が示唆された。したがってLAT1阻害による非小細胞肺がんの治療の可能性がある。 前述のように^<18>F-FAMTの集積は治療効果や治療後の予後の評価に有用と考えられるため、LAT1阻害による非小細胞肺がんの治療の評価にも^<18>F-FAMT PETが役立つ可能性がある。LAT1を標的とした治療法の開発と^<18>F-FAMT PETによる評価の可能性を解明することで臨床的有用性を明らかにしたい。
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