2012 Fiscal Year Annual Research Report
南極・グリーンランド氷床コアを用いた過去13万年間のメタン循環の解明
Project/Area Number |
22310003
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中澤 高清 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (30108451)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | メタン / 氷床コア / 濃度 / 同位体比 / 循環 / 氷期 / 間氷期 / 大気輸送モデル |
Research Abstract |
本研究は、深層氷床コアを用いて過去13万年の大気中CH4濃度を復元し、大気モデルやCH4の同位体比を基に自然起源CH4の循環の観点からその変動を解釈する事を目的としている。今年度に得られた研究実績の概要は以下の通りである。 1. 南極ドームふじコア、グリーンランドNGRIPコアおよびNEEMコアからの空気抽出とそのCH4濃度の分析を継続して行い、さらにドームふじコアについては、CH4のδ13CとδD、およびO2/N2比の分析も実施した。堆積モデルあるいは測定されたO2/N2比を用いて氷床コアの年代を決定し、圧密モデルを用いて氷とそれに含まれる空気の年代差を推定した。また、上記の方法によるコア年代は不確定を含むので、南北両半球の大気交換時間を考えるとCH4濃度の時間変動パターンは南北両極でほぼ同じであると期待されることを利用して、両極コアの時間軸の相対的な誤差を最少化した。このようにして決定した空気年代を基にして、完新世からウイスコンシン氷期を経てイーミヤン間氷期に及ぶそれぞれの要素の時間変動を復元した。 2. 南北両極の氷床コアから復元されたCH4濃度と気温の指標となるコアのδ18Oを比較検討し、過去13万年間にわたるCH4濃度の時間変動の詳細な特徴を明らかにした。また、復元されたCH4濃度の南北差を大気輸送モデルで解析することにより、自然起源CH4放出の時間的・空間的変動を明らかにし、その原因を考察した。さらに、復元されたCH4のδ13CとδDの時系列を基にして主因となるCH4放出を起源別に推定し、氷期・間氷期におけるCH4濃度の変動の解釈を行うと同時に、先行研究による放出源シナリオの妥当性を検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(14 results)