2013 Fiscal Year Annual Research Report
貧酸素水塊環境下にある堆積物の非破壊状態分析に基づく環境変動評価
Project/Area Number |
22310006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松尾 基之 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (10167645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉森 賢司 東邦大学, 医学部, 講師 (30130678)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 貧酸素水塊 / 東京湾 / 堆積物 / 浚渫窪地 / 放射化分析 / 非破壊状態分析 / メスバウアー分光法 / 放射性セシウム |
Research Abstract |
本研究は、過去に発生した貧酸素水塊の履歴が直下の堆積物に記録されているものと捉え、堆積物を鉛直方向に化学分析することで、過去の貧酸素水塊の履歴を明らかにすることを目的とする。調査海域は貧酸素水塊が強く発生する東京湾の中でも、建設土砂の採掘によって生じた広大な浚渫窪地が存在する千葉県幕張沖を引き続き対象とし、浚渫窪地および平場において複数回調査船上から堆積物を採取した。 堆積年代別に得られた57-Feメスバウアースペクトルを解析したところ、浚渫窪地および平場の全ての層において、maghemiteが観測された。maghemiteは酸化的環境下で生成するので、平場のみならず浚渫窪地も酸化的環境になり得ることが示唆された。また、平場および浚渫窪地の中・下層部において、還元的環境下で生成するpyriteが観測され、中・下層部は全体的に還元的であったことが示唆された。 機器中性子放射化分析(INAA)法により、U, Th, Ceの濃度を求め、Th/U, Ce/U比を算出したところ、浚渫窪地、平場とも表層でこれらの比が大きくなる傾向が見られた。Th, Ceは酸化的であるほど、Uは還元的であるほど沈殿を生じる傾向があるので、当該底質の表層は比較的酸化的であり、中・下層部は還元的であったことが示唆された。これはメスバウアースペクトルにおけるpyriteの割合に関する結果と整合的であった。 また、本研究では元々堆積年代の推定のために210Pbと137Cs濃度を測定していたが、今回、福島第一原子力発電所事故により拡散された放射性セシウムが、東京湾沿岸域の海底堆積物中でどのような濃度変化を示しているかについて、浚渫窪地と平場との違いに着目して、併せて検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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