2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジア有害元素汚染地域における食のリスク評価と専用大気PIXE分析システムの構築
Project/Area Number |
22310024
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
世良 耕一郎 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00230855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村尾 智 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (10358145)
中村 剛 中央大学, 理工学部, その他 (80039586)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有害元素 / 体内曝露 / 健康影響 / 食品汚染 / PIXE / 生きた植物の定量分析 |
Research Abstract |
「試料測定及び結果の解析」試料採取は平成23年度に終了したが、未測定試料の試料調製・分析を順次行い7月までに分析が完了した。分析結果を統計解析し、ヒ素をはじめとする有害元素の総曝露量を推定し、食生活における安全指針が作成された。また、汚染源からの有害元素の環境への拡散経路の推定を行った。それらの結果はバングラデッシュ・モンゴルの協力者を通して住民に通知し、対策の立案につなげられた。 「分析技術の開発」7月中に、前年度震災のため持ちこされていた「大気2検出器同時定量分析法」を完成させた。定量分析のための物理量の測定・算出を行い、定量精度は種々の標準試料の分析、及び真空PIXEの結果と比較され、その精度が確認された。「大気2検出器同時定量分析法」は、重金属投与後の農作物中重元素動態の観察などに応用されている。さらに大気PIXEの最大の課題であった軽元素に対する感度・精度の改善に着手し、9月中に「先端真空キャップ」を考案・作成し、その効果が確認された。その結果、低エネルギー領域における感度は二桁改善され、生物試料中のAlの観測も可能となり、P、S、Clなど軽元素の植物中動態観測が初めて可能となった。本課題において開発された手法は、3.11東日本大震災の巨大津波がもたらしたヘドロ中重金属による住民への健康影響・海洋生態系再生への影響などの研究にも応用され、被災者の健康管理や海洋生態系再生の調査研究においても重要な役割を果たした。 「成果の公表」24年度の成果は、第13回PIXE国際会議(ブラジル)、第28回PIXEシンポジウムなど複数の国際学会で報告され、また10編を超える学術論文として公表された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)