2010 Fiscal Year Annual Research Report
発達期の神経毒性に対する脳由来ステロイドホルモンの保護作用
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22310041
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山崎 岳 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (30192397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 省吾 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (50153888)
古武 弥一郎 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (20335649)
石田 敦彦 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (90212886)
椋田 崇生 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 助教 (60346335)
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Keywords | ニューロステロイド / エストラジオール / プロゲステロン / 海馬 / トリメチルスズ / トリブチルスズ |
Research Abstract |
(1)10日、3カ月、12カ月齢のラット海馬と血清のエストラジオール、テストステロン、プロゲステロン濃度を質量分析によって定量した。10目齢から3ヶ月齢にかけて、海馬内で3種のステロイド濃度が全て上昇した。テストステロン、プロゲステロン濃度は血中濃度と良く相関していたが、エストラジオールは、血中より脳内の方が高かった。また、脳内のテストステロン濃度が変動してもエストラジオール濃度は変化せず、脳内での合成が独自に調節されていることが示唆された。 10日齢ラットの脳内エストラジオール濃度の分布を、RIAで調べた。海馬は小脳や大脳の2倍以上高かった。同じく10日齢ラットのステロイドホルモン合成酵素のmRNAを定量したところ、エストラジオール合成酵素であるP450aromのmRNA量が海馬だけ5倍以上有意に高く、海馬でエストラジオール合成活性が高いことが示唆された。 (2)ラットにトリメチルメズを腹腔内投与し、脳への影響を調べた。その結果、8mg/kg以上を投与すると、1週間後に海馬のCA3領域のニューロンの特異的な脱落が観測された。トリメチルスズの投与は、体重の減少、副腎重量の増加、新規環境での自発運動量(オープンフィールド実験)の増加を引き起こしたが、脳や海馬の重量には影響しなかった。海馬のエストラジオールを定量したところ、溶媒投与ラットに比較してエストラジオール量が約2倍に増加しており、海馬へのダメージによって、海馬を保護するエストラジオールの合成が活性化されたと推定した。 (3)ラット海馬スライスにトリブチルスズを作用させ、その神経毒性に対するステロイドホルモンの影響を調べた。トリブチルスズ3-10μMを24時間作用させると、海馬全体の細胞死が引き起こされた。エストラジオールやプロゲステロンを前もって投与しておくと、その細胞死が軽減され、保護効果が見られた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Adrenocortical Zonation in Humans under Normal and Pathological Conditions2010
Author(s)
Nishimoto K, Nakagawa K, Li D, Kosaka T, Oya M, Mikami S, Shibata H, Itoh H, Mitani F, Yamazaki T, Ogishima T, Suematsu M, Mukai K
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Journal Title
J Clin Endocrinol Metab
Volume: 95
Pages: 2296-2305
Peer Reviewed
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