2012 Fiscal Year Annual Research Report
高効率型微生物燃料電池における微生物共生システムの解明
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22310045
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
二又 裕之 静岡大学, 工学部, 准教授 (50335105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 厚範 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70295723)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 微生物燃料電池 / 微生物生態系 / 種間水素伝達系 / 生ゴミ処理 / 膜電極複合体 / 低炭素循環型社会 |
Research Abstract |
微生物燃料電池において最も重要なのは負電極上に、如何にして高電気生産微生物を選択的に集積させることである。この点に関し、負電極電位の重要性には未だ議論が続いている。そこで、外部抵抗を段階的に変化させたMFCsを用いて、電気生産特性と微生物群集構造の解析を実施した。実際には、初期外部抵抗として10Ωと1000Ωを設置(それぞれLR-MFC、HR-MFCと称す)し、一方は順次外部抵抗を上げるのに対して、他方は下げることとした。電気化学的解析結果、LR-MFCの電極上の方により早く電気生産性バイオフィルの形成が確認された。実際、初期発電能力はLR-MFCの方がHR-MFCの約2倍程度高かった。しかしLR-MFCも外部抵抗が100Ωを超えると大幅な電流密度の減少が生じた。一方HR-MFCにおいて、外部抵抗の低下に伴い徐々に電流密度が増加した。外部抵抗がDGGE解析の結果、外部抵抗の変化に伴い細菌群集構造の変遷が観察された。LR-MFCでは、高発電を示していた低抵抗領域(25Ω~50Ω)では、AnaeroarcusとGeobacterの集積が認められた一方で、高抵抗領域ではGeobacterは未検出となった。HR-MFCでは、最終的な低抵抗領域(10Ω)ではAnaeroarcus、RhodopsudomonasおよびAcetobacteriumが優占していた。ただし、Anaeroarcusがどの程度発電に寄与しているのかは今後の課題である。全体的な傾向として、低抵抗下では微生物の多様性が小さく高抵抗下にあるほど、多様性が増加する傾向であった。DGGE-MDS以上の結果から、外部抵抗25Ω~50ΩではLR-およびHR-MFCとも群集構造が近接かつ高発電を示したことから、選択的集積化にはこれらの外部抵抗が有効であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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