2012 Fiscal Year Annual Research Report
有機-無機複合体を基盤とした分子・イオンの凝縮・変換システムの創製
Project/Area Number |
22310058
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内田 さやか 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (10361510)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ナノ材料 / 複合材料・物性 / 自己組織化 / 触媒・化学プロセス |
Research Abstract |
本研究は、金属の核数と距離が精密に規定されたポリオキソメタレートアニオンと対カチオンとの複合化による機能性固体の構築を、サブナノ~ミクロンレベルで行うことを目的としている。特に無機物の持つ機能性(主に凝縮(吸着)・変換サイト)と有機物の持つ構造設計性(親水性/疎水性、構造柔軟/堅固、動的自由度の導入)の協奏による新奇な機能(吸着分離、吸蔵、触媒、イオン伝導、磁性、電子材料)の開発に重点をおいている。平成23年度までは有機―無機複合化による機能開発を行なってきたが、平成24年度は、無機イオン性化合物を取りあげた。ヘテロポリ酸アルカリ金属塩A3[PW12O40]は、ヘテロポリアニオンが体心立方構造をとり、立方体の各辺と面の中心にアルカリ金属イオンが存在する。カチオンとアニオンのサイト比は3:1であり、電荷比と合致する。一方、アニオンを3価の[PW12O40]3-から4価の[SiW12O40]4-に置換すると、電荷比‐サイト比のミスマッチによりアニオンサイト欠陥が生成した。この欠陥サイトには、水は吸着されるもののメタノールやエタノールは吸着されず、サイズ選択的な吸着特性を示した。また、この欠陥サイトを利用すると、対カチオンであるセシウムイオンが種々の一価カチオン(リチウム、ナトリウム、ルビジウム、銀など)に交換されるものの、二価や三価カチオンには交換されず、選択的なイオン交換特性を示した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|