2010 Fiscal Year Annual Research Report
プログラマブル・セルフ・アセンブルを用いたMEMSとナノ構造の融合プロセス
Project/Area Number |
22310081
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田畑 修 京都大学, 工学研究科, 教授 (20288624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 政幸 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 准教授 (70335389)
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Keywords | DNA / MEMS / NEMS / ナノ構造 / セルフアセンブル / 融合プロセス |
Research Abstract |
(1) 2次元に拡張可能なDNAナノ構造体(DNAオリガミ)をセルフアセンブルするための基板の表面修飾手法を構築した.酸化処理したシリコン基板表面をAPTES, NHS-PEG-maleimideで処理することで,サブnmの基板表面平滑性を保持したまま基板表面をssDNAで修飾することに成功した.さらに,基板表面を修飾したssDNAと相補的な配列を有するssDNAを下面に配置したDNAオリガミを,修飾基板表面に選択的を固定できることを示した. (2) DNAオリガミのプログラマブル・セルフ・アセンブルのシーケンス制御と精密なアセンブル環境の制御を行うために,MEMS技術を用いて6入力ポートを有するマイクロ流体システムを製作し,基本的な温度制御性や送液特性,攪拌機能などを評価した. (3) DNAオリガミのプログラマブル・セルフ・アセンブル収率を低下させる主要因であるπ相互作用によるDNAオリガミ相互の結合を選択的に切断する手法として超音波に着目し,その有用性を実験的に検証した. (4) DNAオリガミを使ってプログラム可能な集合系の設計と構築を検討した.DNAオリガミは塩基配列の相補性,形状の相補性,π相互作用を組み合わせ,1次元方向(2重らせん軸方向)と2次元方向(2重らせん軸に直交方向)に配列できるように設計した.9種類の異なる2次元構造体ユニットを設計し,自己集合させた.その結果,塩基配列のプログラムどおりに異なるユニットが1次元方向と2次元方向に配列され,目的とする3×3集合体を構築することに成功した.また,4方向に2重らせん軸を向けたDNA構造体を用いることで,自己集合によって十字型と中空な四角形(口の字型)構造を構築することに成功した. これら方法は,機能化した分子の塩基配列プログラムに従った2次元上での自由な配置と,機能配置したナノ構造体のMEMS基板上への集積化を可能にする基盤技術である.
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Research Products
(8 results)