2012 Fiscal Year Annual Research Report
メナキノン新規生合成経路をターゲットとした抗ピロリ菌剤の開発
Project/Area Number |
22310139
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大利 徹 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70264679)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | メナキノン / フタロシン / 生合成 / 阻害剤 / ピロリ菌 |
Research Abstract |
メナキノンは、微生物にとって電子伝達系成分として生育に必須である。筆者は、ピロリ菌などの病原微生物や放線菌などでは、メナキノンが今まで知られていた経路とは全く異なるフタロシン(FL)経路で生合成されることを見出し、その概略を明らかにしたが、初発反応であるFLの生成機構は不明であることから解析を行った。また4番目の反応でありMqnDが触媒するcyclic dehypoxanthine futalosine (DHFL)から1,4-dihydroxy-6-naphtoate(DHN)が生成する反応についても解析を行った。 初発反応に関しては、昨年度、MqnAに加えRadical SAM酵素も必要であることを遺伝子破壊により証明した。そこで今年度、両遺伝子をFL経路を持たない大腸菌で発現させFLが生成するか検討した。Thermus thermophilusが持つ隣接するMqnA(TTHA0803)とRadical SAM酵素(TTHA0804)を2つのベクターを用いて個別に発現させた結果、両者ともに可溶性に発現できた。そこで本形質転換株を種々の培地・培養条件で培養後、FLを探索したが検出できなかった。 Cyclic DHFLはMqnDによりDHNへと変換される際、炭素3のdihydroxyacetoneかmalondialdehydeが脱離すると推定される。そこでLC/MSにより解析した結果、前者の生成を示唆する結果を得た。 天然物からの抗ピロリ菌リード化合物の探索も継続した。Bacillus haloduransがメナキノン生合成の際、新規経路を使うのに対し、Bacillus subtilisは既知経路を使う。そこで、前者に対してのみ抗菌作用を示す化合物を放線菌・カビの培養液3,000サンプルに探索した。その結果、新たに3つの候補化合物を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)