2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22310141
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
古田 寿昭 東邦大学, 理学部, 教授 (90231571)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ケージド化合物 / 光化学 / キサンテン / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
1.可視光で光活性化できる新規光分解性保護基 ケージド化合物に使われている既存の保護基の中で、最も高い効率で活性化できるのはBhc基)である。しかし、375 nmに吸収極大を持つため、厚みのある組織切片や生物個体で利用するには、より長波長の可視光で活性化できる保護基が望ましい。そこで、本研究では可視光で活性化できる光分解性保護基を開発することを目的とした。キサンテンを基本骨格として、500 nmより長波長に吸収極大をもつ保護基Xanの合成を考えた。クロロ酢酸から出発して、3段階でXan-Clの合成に成功した。合成したXan-ClはpH7の緩衝液中で516 nmに吸収極大を持つこと、さらに516 nmの光照射によって光分解し、Xan-OHを生成することを明らかにした。このときの光反応効率は5278であった。さらに、Xan-ClとBhcmoc-Gluの混合物に516 nmの光を照射するとXan-Clだけを、350 nmの光照射ではBhcmoc-Gluをそれぞれ選択的に光活性化できることも明らかにした。Xan-Clはこれまでに報告されたケージド化合物のどれよりも、長波長光で活性化可能である。 2.モジュール型ケージドヌクレオチドの開発 遺伝子の機能発現を光制御することを可能にするため,ケージドDNAの開発を進めてきた。これまでに報告されているケージドプラスミドDNA合成の問題点を明らかにし,ケージド化合物をモジュール化することでその解決を図った。モジュール型ケージド化合物のプラットフォーム分子を2種類開発した。そのうちの一つを用いて,アフィニティ精製用のタグ付きケージドDNAを合成し,哺乳動物培養細胞内でルシフェラーゼの発現を光照射で活性化できることを確認した。また,ペプチド核酸を導入したケージング試薬によって,塩基配列を認識して2本鎖DNAをケージングできることも明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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