2012 Fiscal Year Annual Research Report
先端科学技術の「倫理」の総合的枠組みの構築と現場・制度への展開
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22320004
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
森下 直貴 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70200409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉持 武 岡山大学, 医学部, 研究員 (00139891)
村岡 潔 佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (10309081)
粟屋 剛 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20151194)
美馬 達哉 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20324618)
松田 純 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (30125679)
虫明 茂 就実大学, 人文科学部, 教授 (60412235)
安藤 泰至 鳥取大学, 医学部, 准教授 (70283992)
霜田 求 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (90243138)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 科学技術倫理 / デジタル化 / ニューロサイエンス / ロボティクス / サイボーグ技術 / テクノ・エンハンスメント / モラルエンハンスメント / 医療化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「先端科学技術」のうちとくにニューロサイエンス、ロボティクス、サイボーグ技術、テクノ・エンハンスメント等の「デジタル化とその応用」に焦点を合わせ、哲学的視点と文明論的視点から考察することを通じて「総合的な倫理的枠組み」を構築し、現場と制度への応用を探ることにある。 国際発信では、9月にクロアチア(リエカ大学主催)で開催された国際会議(The 9th International Conference of International Society for Clinical Bioethics)に研究メンバーの大半を派遣した。会議のテーマはGlobal and Deep Bioethics :From New Medical Ethics to the Integrative Bioethicsである。また、イタリアで開催された脳神経科学の専門家会議にも一部のメンバーを派遣し、研究状況を視察して研究者と交流を図った。 他方、国内では定例研究会を1回(3日間、釧路)開催し、分担者及び協力者の研究成果を報告し合い、討議を重ねた。報告されたテーマは、医療エンハンスメント、健康、リスク、医療化、モラルエンハンスメント、犯罪と自由意志、懲罰と治療、動物のエンハンスメント、それにロボットとの共生であった。個別研究にはそれぞれ著しい進展が見られた。なお、これには日本滞在中のイスラエルの研究者を招待した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一番の難問であった科学技術の倫理的枠組みに関しては、N.ルーマンの社会システム論をベースにしつつ、これをさらに独自に発展させるべく研究を重ねている。包括的な倫理的枠組みを手探りする一方で、ニューロサイエンス、ロボティクス、サイボーグ技術、テクノ・エンハンスメント等の「デジタル化とその応用」については、個別研究が進み、それぞれ輪郭が見えてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である25年度には、北海道の釧路市で国際学会(The 10th International Conference of International Society for Clinical Bioethics)を科研研究会として共同主催する予定である。会議のテーマは「リスクと複雑性」および「生命倫理の再構築」になる。また、国内では定例研究会を2回(長浜、下呂)開催する。以上を通じて、医療エンハンスメントやとくにモラルエンハンスメントを中軸にして、リスク、健康、生命研究、医療化、犯罪、動物、ロボット法について、外国の研究者と交流しながらそれぞれ個別研究を進展させる。それと同時に包括的な倫理的枠組みを完成させる。
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